不定期でお届けしているシステム思考において基本となる8つのシステム原型のご紹介をしていきたいと思います。

今回が4回目で、今回は共有地の悲劇を紹介したいと思います。
過去のシステム原型 シリーズの記事についてはこちらをご覧ください。

簡単に解説!システム原型 シリーズ

システム原型全般についてはかなり古い本ですが、下記がおすすめです。
参考文献:システム・シンキングトレーニングブック

システム原型その4:共有地の悲劇

さて、改めてですが、今回紹介するシステム原型は共有地の悲劇というものです。または、コモンズの悲劇とも呼ばれます。

共有地の悲劇の事例

共有地の悲劇の事例として比較的わかりやすいのが漁場です。
話を簡単にするために、ある漁場に2人の漁師(Aさん、Bさんとします)がいるとしましょう。


画像参照:https://style.nikkei.com/article/DGXDZO59370470W3A900C1W14001?page=3

2人がたくさん魚を獲れば、漁場から魚が減ります。当然、魚は子供を生みますが、稚魚が大きくなるまでにはそれなりに時間が掛かります

もし、Aさんが我先にとより多くの魚を獲れば、Bさんも追随してAさんと同じかそれ以上の魚を獲ろうとします。
一方で、漁獲量が増えたことで需要と供給のバランスから1匹あたりの販売単位は落ちてしまいます。

そうなると、より多くの魚を獲らなければ生活は楽になりません。ということで2人が漁獲量を増やし続けた結果、その漁場から魚がいなくなり2人とも廃業することになってしまいました。

この場合、漁場が共有地ということで、共有地が枯渇すれば全員に悲劇が訪れるということになります。

感の働く方はお気づきかと思いますが、共有地の悲劇はSDGsの文脈にとても良く似ています。このままCO2排出量が減らないと、地球という共有地が悲鳴をあげます。

地球温暖化の影響で氷山が溶け出し、海面が上昇すれば、海に沈んでしまう島や国があります。

共有地の悲劇を生まないためには先程の漁場の話では上画像にある通り、2人が話し合って漁獲量を決めるなどの対策が必要です。

SDGsを理解するために共有地の悲劇を理解することはとても重要だと思います。

共有地の悲劇の因果ループ図

さて、システム思考に話を戻して、共有地の悲劇の因果ループ図は下記のようになります。先程の漁場の話に関連付けて見てもらえればと思います。

共有地の悲劇 システム思考

なお、本来は「+」をSameを表す「S」、「ー」をOppositeを表す「O」で書くのが一般的です。ただ、SとOよりも+とーの方が一般にはわかりやすいのではないか?と思っています。

因果ループ図にすると少し複雑なのですが、Aさん、Bさんの行動=漁獲量が増えれば、短期的には利益が増えます。しかし、漁獲量が増えれば需要と供給の関係から1匹あたりの販売単位が減り、行動あたりの利益が減ります

最後には資源の限界=魚の枯渇が起こり、漁獲量が一気に減ることで共有地とそこに関係するすべての人に悲劇が訪れます

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は8つのシステム原型の4つ目として、共有地の悲劇について書いてみました。
共有地の悲劇はSDGsとの関連性も強いので関連して伝えていただければと思います。

不定期とはなりますが次回をお楽しみにしてください。


画像参照:https://style.nikkei.com/article/DGXDZO59370470W3A900C1W14001?page=3

共有地の悲劇 システム思考


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