ハラスメントの種類クイズ|10選の意味・悪影響と対策を徹底解説

「ハラスメントの種類を一覧で知りたい」「パワハラ防止法で対策が求められているけれど、どんなハラスメントがあるのか整理して理解したい」——そんな方へ、社会人が知っておくべき代表的なハラスメント10選を、まずはクイズ形式で学びつつ、それぞれの意味・被害者と加害者への悪影響・企業としての対策まで解説します。
2020年6月に大企業を対象として施行されたいわゆるパワハラ防止法(労働施策総合推進法)が2022年4月から中小企業も対象になったことから、世の中でハラスメントへの対策がより一層求められることになりました。
ハラスメントの種類クイズ
ハラスメント研修のアイスブレイクとして使えるクイズを作ってみました。全10問、あなたはいくつ答えられるでしょうか?

ここで少し考える時間を取ってみてください。全10個のうち、どれぐらいわかったでしょうか?
解答:ハラスメントの種類10選一覧
お待たせしました。答え合わせです。

今回のクイズで取り上げた10種類のハラスメントを、テキストでも整理しておきます。
1. セクハラ(セクシャルハラスメント)
相手を不快にさせる性的な言動や嫌がらせ。身体的な接触や性的関係の要求だけでなく、性的な冗談・噂話・視線・容姿への不必要な言及も該当します。男女雇用機会均等法により、事業主にはセクハラ防止のための雇用管理上の措置義務が課されています。
2. パワハラ(パワーハラスメント)
職場における優越的な関係(上司から部下、先輩から後輩など)を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える行為。暴言や身体的攻撃だけでなく、無視・過度なノルマ・私的なことへの過干渉も含まれます。2020年施行のパワハラ防止法で6つの類型(身体的攻撃・精神的攻撃・人間関係からの切り離し・過大な要求・過小な要求・個の侵害)が定義されました。
3. マタハラ(マタニティハラスメント)
妊娠・出産・育児休業の取得などを理由にした嫌がらせ。「妊娠したなら辞めてくれ」「育休を取るなんて非常識だ」といった発言や、降格・配置転換などの不利益取り扱いが該当します。男女雇用機会均等法と育児・介護休業法で明確に禁止されています。
4. パタハラ(パタニティハラスメント)
男性が育児休業や育児時間を取得しようとした際に受ける嫌がらせ。「男が育休なんて」「仕事を優先しろ」などの発言や、キャリアへの不利益な扱いが典型例です。育児・介護休業法により男性の育児休業取得も法的に保障されており、パタハラは禁止されています。
5. モラハラ(モラルハラスメント)
言葉や態度による精神的な攻撃で相手を追い詰める嫌がらせ。身体的暴力を伴わない点がパワハラとの違いで、無視・あからさまな嫌味・陰口・長時間の説教・人格否定などが典型例です。証拠が残りにくく発見が遅れやすいため、被害が深刻化する前に気づくことが重要です。
6. アルハラ(アルコールハラスメント)
飲み会等での飲酒強要・イッキ飲みの強要・酔態の強要など、アルコールに関連した嫌がらせ。「俺の酒が飲めないのか」という発言も典型例です。飲めない人への配慮を欠いた言動は、急性アルコール中毒などの重大な健康被害につながる可能性もある深刻な問題です。
7. カスハラ(カスタマーハラスメント)
顧客や取引先から従業員に対する、理不尽なクレーム・過度な要求・暴言・威圧的な態度などのハラスメント。小売・サービス業を中心に深刻化しており、従業員のメンタル不調や離職の原因にもなっています。厚生労働省も企業向けの対策マニュアルを公表しており、近年対応が強く求められています。
8. ジェンハラ(ジェンダーハラスメント)
性別に基づく役割の押し付けや固定観念による嫌がらせ。「女性は愛想よくしろ」「男性は泣くな」「お茶くみは女性の仕事」といった発言が典型例です。性的な要素を含まない点がセクハラとの違いで、LGBTQ+に関連するハラスメント(SOGIハラ)も広い意味でこの範疇に含まれます。
9. アカハラ(アカデミックハラスメント)
大学等の研究・教育機関において、指導教員や先輩研究者が優越的な立場を利用して行う嫌がらせ。学位取得の妨害・研究成果の横取り・不当な指導拒否・過度な叱責などが該当し、学生の進路や若手研究者のキャリアに重大な影響を与える深刻な問題として認識されています。
10. オワハラ(就活終われハラスメント)
内定を出した企業が学生に対して、他社の選考辞退や就活終了を強制する嫌がらせ。「うちに決めないなら内定取り消す」「他社に行くなら今すぐ返事しろ」といった発言が典型例です。学生の職業選択の自由を侵害する行為として社会問題となっており、近年各大学やキャリアセンターでも注意喚起が行われています。
特にオワハラ(就活終われハラスメント)は採用業務に関わっていないと知らない方も多いかもしれません。パワハラ・セクハラのように広く知られているものから、オワハラやカスハラのように比較的新しく社会問題として認識されるようになったものまで、ハラスメントの定義は時代とともに広がってきています。
ここで紹介した10個以外にも約39種類のハラスメントが存在すると言われています。
セクハラ・パワハラに絞ったさらに詳しいクイズは以下の記事もご覧ください。
セクハラクイズ〜セクハラか否か、はたまたグレーゾーンか〜
パワハラクイズ〜パワハラか否か、はたまたグレーゾーンか〜
ハラスメントによる3つの悪影響(デメリット)
次に、ハラスメントが起きたときの具体的な悪影響を「被害者」「加害者」「企業・組織」の3つの視点から見ていきます。ハラスメントは1人では発生せず、必ず2人以上の関係性の中で起こるため、被害者と加害者それぞれに影響が出ます。そして組織にもダメージが広がります。
被害者への悪影響
・精神的ストレス・メンタル不調(うつ・不眠・不安障害など)
・仕事のパフォーマンス低下
・離職・転職を余儀なくされる
・人間関係への不信感が残り、職場復帰後も影響が残る
加害者への悪影響
・社内処分(降格・減給・解雇)
・社会的信用の失墜
・民事・刑事責任を問われる可能性
・キャリアの断絶
企業・組織への悪影響
・職場の生産性低下・雰囲気悪化
・優秀な人材の流出
・訴訟リスク・損害賠償責任
・報道された場合の信用問題、上場企業では株価下落、新規採用への悪影響

当たり前のように見える項目でも、このように整理して具体的に考えることが、ハラスメント対策の第一歩になります。
ハラスメント対策に役立つ研修
ハラスメントを防止するためには、社員一人ひとりが「何がハラスメントに該当するのか」を正しく理解することが不可欠です。弊社(HEART QUAKE)では、ハラスメントの認識のズレを「見える化」するためのワーク「ハラスメントフラグ」というツールを提供しています。

参加者同士でケースを議論しながら、ハラスメントかどうかを判断する過程で「人によって捉え方が違う」ことに気づけるのが特徴です。研修のアイスブレイクから本格的な意識改革まで、幅広く活用頂けます。
ハラスメント研修で使えるカードゲーム「ハラスメントフラグ」
また、ハラスメント研修で使えるパワーポイント資料(本記事の画像素材を含む)の販売も行っています。
ハラスメント研修で使えるパワーポイント資料の販売について
まとめ
今回はハラスメントの種類10選と、それぞれの意味・悪影響・対策について解説しました。要点を整理します。
・ハラスメントは一説には約39種類存在するが、社会人として押さえておくべきは10種類程度
・パワハラ防止法は2022年4月から中小企業も対象
・悪影響は「被害者」「加害者」「企業・組織」の3つの視点で起こる
・対策の第一歩は、社員一人ひとりが「何がハラスメントか」を正しく理解すること
ハラスメント研修の一部にご活用いただければ幸いです。
