【書評】ロングターム・マネジメントとムーンショット
こんにちは、HEART QUAKE代表取締役の千葉です。
今回は、最近読んで感動した2冊の書籍について書評というほどではないのですが、ご紹介したいと思います。
めずらしく書籍を紹介するのは、どちらの本も読んでいて涙が出てきたからです。全員が、とは言いませんが、同じような感動を味わっていただける方もいると思い、シェアさせていただきます。
それでは1冊目からご紹介したいと思います。
1.ロングターム・マネジメント
1冊目はロングターム・マネジメント 短期目線の経営から長期目線の経営へという書籍です。日経BP (2022/4/14)
アマゾンのページには以下のような概要が記載されています。
今、マネジメントのさまざまな側面で起きている大転換は、
短期思考から長期思考への転換である。
短期で得られる果実を最大化しようとしても、上滑りして持続は難しい。
遠いところに視座を置いて、長期で得られる果実の最大化を狙うのだ。
長期視点の経営には、いくつかの共通点がある。
タイトルや概要から分かる通り、長期思考=ロングタームでの会社経営を行っている企業の事例がいくつか紹介されています。
中でも私が感動して涙したのが、一番最初の事例である山万株式会社という企業についての事例です。
山万株式会社 様のホームページ
こちらの企業は千葉県のユーカリが丘という地域を拠点にされている不動産会社さんです。
細かいところは書籍を読んでいただきたいのですが、私が感動したのは山万様の戦略の1つとして、不動産屋にも関わらず、年間200戸以上は売らないという制限を設けているところです。
え?そんなことしたら売上に上限を設けているようなもんで成長がないじゃん、と思うのが普通だと思います。しかも、山万様はこれを40年以上も続けているのです。
なんのために?という答えに感動しました。それは世代が偏らないようにするためだというのです。いわゆるニュータウンは数十年前に一気に人を集めたことによって現在は高齢化している地域もあるといいます。
一方、山万様が長期の街づくりを考え、年間最大200戸までと制限して販売してきたユーカリが丘では上記のような問題とは無縁だといいます。
この他にも、ユーカリが丘の住人の利便性を考えて、山万様ではユーカリが丘線という鉄道まで始めてしまったというのです。
ここまで書いてきて私の陳腐な書き方によって「それのどこに感動するんだよ・・・」という方もいると思いますが、それは完全に私の伝え方の力不足ですので長期思考での会社経営に興味のある方はぜひ読んでみて下さい。
2.ムーンショット
2冊目はMoonshot ファイザー 不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕光文社 (2022/6/14)という書籍です。
タイトルだけで概要はわかると思いますが、ファイザー社による新型コロナウイルスに対するワクチン開発の裏側について、同社CEOのアルバート・ブーラによる書籍です。
アマゾンの概要には下記のように記載されています。
舞台裏を、ファイザーCEOが自ら語る
未曽有の状況でのリーダーシップの物語
2019年の12月ごろに中国・武漢を中心として新型コロナウイルスのクラスターが発生し、その後、世界は新型コロナウイルスの脅威にさらされています。
結論から書くと、2020年の12月8日に世界で初めてイギリスのマーガレット・キーナンさん(当時90歳)がファイザー・ビオンテック社製の新型コロナワクチンを接種しました。
つまり、約1年の間に新型コロナウイルスへのワクチンが開発され、実際に接種まで至っているわけです。ご存知の通り、このワクチンはここ日本でも多くの方が接種されています。私も1,2回目はモデルナ社製でしたが、3回目の接種はファイザー製でした。
ご存知の方も多いと思いますが、このワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)という新しい技術が採用されたワクチンです。私も専門家ではありませんのでメッセンジャーRNAという技術がどのようなものかはわかりませんが、この技術はもともとモデルナ社が得意とされていた領域で、書籍によればファイザーがメッセンジャーRNAという技術を使ってワクチンを開発すると決めたのは1つの大きな決断だったといいます。
書籍ではファイザー社が新型コロナワクチンを開発し、それを大量に製造し、各国に届けるための困難や、そこに至るまでの悩み、迷い、そして意思決定について書かれています。
私が接種したワクチンがこのような経緯で開発されてきたのかと思うと、読んでいて頭が下がる思いでした。
世界を救うムーンショットを実現したファイザーのストーリーをぜひ多くの人に知ってほしいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はめずらしく書籍だけを2冊紹介しました。どちらも私、千葉が読んでいて涙が出た本でした。
先にフェイスブックで1冊目に紹介したロングターム・マネジメントをシェアしたところ、知人から「同じく事例(山万)に感動し食い入るように読んでます!」というコメントをもらいました。
ぜひ読んでみて!