パワハラのグレーゾーン3事例|6分類と判断軸をわかりやすく解説

【結論】パワハラには厚労省の6分類という明確な基準があり、グレーゾーンは「合理性/強要の程度/受け手の意思」の3つの判断軸で見極めます。本記事では「過大な要求」「個の侵害」「人間関係からの切り離し」の代表的な3事例を取り上げ、それぞれの判断ポイントを解説します。

目次

1. 事例1:高い目標編
2. 事例2:引っ越し手伝い編
3. 事例3:飲み会編
4. パワハラの6つの分類
5. ハラスメント関連製品のご紹介

今回はパワハラのグレーゾーン事例と6つの分類ということで、パワハラのグレーゾーンの事例を3つとパワハラにあたる6つの分類をご紹介したいと思います。

それでは早速、事例その1から。

事例1:高い目標編

【要点】営業成績が悪い部下に高い目標を設定させ、未達成時に厳しく指摘する行為は、パワハラの6分類である「過大な要求」に該当する可能性があります。この事例がグレーゾーンとされるのは、設定した目標に合理性があるか、説得という名の強要になっていないか、そして指摘の厳しさの程度が適切であるかが判断の論点となるためです。

営業成績が悪い部下との面談で、高い目標を設定するように説得し、
実際に設定させた。
しかし、目標に到達しなかったので、厳しく指摘した。

いかがでしょうか。MBO(目標管理)などを導入している企業ではあるケースかも知れません。

この事例がグレーゾーンとなる理由はこちらです。

6つのパワハラ分類の1つの「過大な要求」の可能性がある。
目標に合理性があるか、説得と言いつつ強要ではないか、
指摘の厳しさの程度が論点になる。

過大な要求についてはこちらを御覧ください。
パワハラ 過大な要求

事例2:引っ越し手伝い編

【要点】休日に部下に引っ越しの手伝いをさせる行為は、業務外の事柄であるためパワハラの6分類における「個の侵害」に該当する可能性があります。良好な人間関係のもとで部下が自発的に手伝う場合は問題ありませんが、強制であればハラスメントと判断されます。自分は行かないゴルフ場までの運転を頼む行為なども同様のグレーゾーン事例です。

引っ越しをすることになったので、休日に部下2人に来てもらい、手伝ってもらった。
そのお礼に夕食をご馳走した。

え?そんなこと?と思った方も多いと思います。

なぜ、これがグレーゾーンにあたるのか、その理由は下記となります。

業務ではないので「個の侵害」にあたる可能性がある。
人間関係が良く、部下も自発的なら問題ないが、強制であれば問題となる。

事例が引っ越しだと「そういうこともあるよなー」と思う方も多いかもしれませんが、他には自分はやらないゴルフ場までの運転手なんかも同様の事例です。

個の侵害についてはこちらを御覧ください。
パワハラ 個の侵害

事例3:飲み会編

【要点】飲み会が嫌いな部下や時短勤務の社員に声をかけないことは、本人が疎外感を感じた場合にパワハラの6分類である「人間関係からの切り離し」に該当する恐れがあります。相手を気遣ったつもりでも、意図せずグレーゾーンやブラックと判断される可能性があるため、一律に誘わないという対応には注意が必要です。

最後のグレーゾーン事例です。

部下が飲み会・宴会が嫌いという噂を耳にしたので、
課の飲み会があったとしても、声をかけないようにしている。

これまでの2つの事例よりも分かりやすくグレーゾーン、いや、ブラック?に近いかもしれません。
グレーゾーンとなる理由は以下の通りです。

部下が気にしていなければ問題ないが、宴会が嫌いでも
誘われないことに疎外感を感じれば「人間関係からの切り離し」 の可能性がある。

わざわざ、声を掛けない、という必要はなかったかもしれません。
他にも子育て中の時短勤務の社員を飲み会に誘わないのもグレーゾーンからブラックとなる可能性があります。

人間関係からの切り離しについてはこちらを御覧ください。
パワハラ 人間関係からの切り離し

パワハラの6つの分類

ここまでご覧いただいた通り、パワハラにはいくつかの分類があります。
全部で6つの分類があるとされており、上記で紹介できなかった残りの3つも含めて、6つを紹介しておきます。

パワハラの6つの分類については動画でも説明しております。合わせてご覧下さい。

ここまで出てきたような事例を使ったパワハラについてのクイズはこちらからご覧いただけます。

パワハラクイズ〜パワハラか否か、はたまたグレーゾーンか〜

パワハラ クイズ パワーハラスメント

ハラスメント関連製品のご紹介

【要点】ハラスメントに対する認識のズレを見える化し、自分やチームの認識を確認・修正できるツールが「ハラスメントフラグカード」です。2026年2月時点でオンライン版を約1500名が利用しており、具体的な設問への回答を通じて、自分の感覚が周囲とどうズレているかを客観的に把握できます。ハラスメントフラグカードは、組織内のハラスメント防止に向けた相互理解を促す効果的な研修ツールです。


なお弊社ではハラスメントについての認識のズレを見える化するカードゲーム「ハラスメントフラグカード」を提供しております。

ハラスメントフラグはセクハラやパワハラといったハラスメントについての認識のズレを見える化し、自分自身やチームとしてのハラスメントについての認識を確認、修正していこうというゲームです。

例えば、こんな設問があったとします。

上司から部下への「いい大学出てるんだからこれぐらいできるよね?」という発言に対して、あなたの意見は以下の4択のどれでしょうか?

・ホワイト
⇒全くハラスメントではないと思う

・ライトグレー
⇒微妙だがハラスメントではないと思う

・ダークグレー
⇒かなり怪しいがハラスメントではないと思う

・ブラック
⇒完全にハラスメントだと思う

いかがでしょうか。相手の関係性によるかもしれませんが、4択の中から1つ選べたでしょうか。

2026年2月時点でオンライン版を約1500名の方にご利用頂いた結果は以下のようになっております。

多少のバラツキはありますが、多くの方がブラック、ダークグレーということで、もし、あなたがホワイトと回答された場合、それは他の人の認識とはズレている可能性があります。

このように、ハラスメントフラグカードは自分の認識と他の人の認識のズレを見える化するツールです。

ハラスメントフラグカードについての詳細はこちらを御覧ください。

ハラスメント研修で使えるカードゲーム「ハラスメントフラグ」


この記事を書いた人

千葉 順
千葉 順
株式会社HEART QUAKE 代表取締役
元法政大学兼任講師(キャリアデザイン論)
→ 詳しいプロフィール

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