全員がリーダーシップを発揮する!書籍「リーダーシップ・シフト」
今回は書籍「リーダーシップ・シフト」をご紹介したいと思います。
全員活躍チームをつくるシェアド・リーダーシップ
堀尾 志保
中原 淳
日本能率協会マネジメントセンター (2024/6/1)
著者である堀尾様とは少し前にお話しをさせて頂いたこともあり、すぐに購入し拝読させていただきました。
シェアド・リーダーシップとは?
この本の面白いところは、これまでのリーダーとはチームの中の特定の(時にはカリスマ性のある)1名のことをイメージすることが多かったが、全員がリーダーシップを発揮するようなシェアド・リーダーシップというリーダーシップ論はどうだろうか?という提案と、それを支える研究結果が記述されているところだと思いました。
職務上のリーダーはチームに1人ということになるでしょうが、リーダーシップを発揮することはメンバー全員ができること、ということかと思います。
書籍ではシェアド・リーダーシップは以下のように定義されていました。
複数のチームメンバーによって担われている創発的なチームの状態
堀尾志保; 中原淳. リーダーシップ・シフト
全員活躍チームをつくるシェアド・リーダーシップ (p.52).
日本能率協会マネジメントセンター. Kindle 版.
もう少し理解しやすくするために、これまでのリーダーシップとの違いが図示されていましたのでご紹介したいと思います。
この図を見て、正直なところ、言ってることはわかるけど、なかなかねぇ。。と思う人も少なくないかと思います。
なお、シェアド・リーダーシップの効果としては以下が挙げられていました。
①業績
②イノベーション
③メンバーの満足度
④メンバーのリーダーに対する評価
など、様々な事柄とプラスの関係があることがわかっています。
さらに、シェアド・リーダーシップなチームづくりを行うことで、
⑤テレワークによる求心力の低下をカバーできる効果
も期待できます。
堀尾志保; 中原淳. リーダーシップ・シフト
全員活躍チームをつくるシェアド・リーダーシップ (pp.72-73).
日本能率協会マネジメントセンター. Kindle 版.
ということでメリットだらけ、というところです。
なお、本書では過去の研究によるデータも含めて提示されており、それ単体でも十分楽しめると思います。
シェアド・リーダーシップへの5つの移行ステップ
本書ではシェアド・リーダーシップへの5つの移行ステップを紹介しています。
STEP2.メンバーが強みを発揮できる「安心安全をつくる」ことで動かす
STEP3.チームメンバーと「ともに方針を描く」
STEP4.「全員を主役化する」ことで成果を出す
STEP5.メンバー間の連携や相互刺激を促進するために「境界を揺さぶる」
堀尾志保; 中原淳.
リーダーシップ・シフト
全員活躍チームをつくるシェアド・リーダーシップ (p.100).
日本能率協会マネジメントセンター. Kindle 版.
これまでの行動と比較することでよりわかりやすくなるかと思います。
なお、書籍では各ステップを進めるにあたってのワークや、ワークシートなどが紹介されていますので、少しずつ進めてみるのも良いかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は全員がリーダーシップを発揮する!書籍「リーダーシップ・シフト」についてご紹介しました。
今までのリーダーシップ論とは違う、新しいタイプのリーダーシップ論を知ることができました。
みなさんもぜひ読んでみてください。