今回はレジリエンス研修で伝えたい7種類の思い込み犬についてご紹介したいと思います。

7種類の思い込み犬については、下記の書籍で紹介されています。

7種類の思い込み犬とは

7種類の思い込み犬とは、人の心の内面にある代表的な7つの思い込みについて、犬の名前をつけることでわかりやすくしているということのようです。

思い込みと聴くと、ビジネスシーンでは、現状維持バイアス、確証バイアスといったバイアス言葉を用いることがあるかと思いますが、それを犬という親しみやすい名前にして、かつ、レジリエンスに関連のある7つに絞ったのが7種類の思い込み犬、ということになるかと思います。

それでは早速、7種類の思い込み犬について紹介したいと思います。

1.批判犬
⇒他人を非難し批判しがちである。

2.正義犬
⇒何が公正で正しいかを気にする。

3.負け犬
⇒自分と他人を比較して、自分の足らないところを気にしがち。

4.あきらめ犬
⇒自分で状況をコントロールできると信じない。

5.心配犬
⇒将来のことを憂い、今後もうまくいかないのではないかと心配する。

6.謝り犬
⇒何か悪いことが起こると「自己関連づけ」をする。

7.無関心犬
⇒「我関せず」の立場を取り、物事に無関心の態度を示す。

いかがでしょうか。ご自身の中に飼っている思い込み犬はいるでしょうか。

書籍では、各思い込み犬とネガティブ感情のマッピングをしている表が掲載されていました。

以前にご紹介したことがある、プルチックの感情の輪と合わせて見てみると面白いですね。

画像参照:https://www.pinterest.jp/pin/797840890210178273/

プルチックの感情の輪についてはこちらをご覧ください。

管理職研修で伝えたい「感情の一覧」〜プルチックの感情の輪〜

また、思い込み犬への対策として3つのパターンに分けて紹介されていました。

こちらは以前にご紹介したことがあるアンコンシャス・バイアスへの対策よりもより具体的でとても良いですね。

リーダーのためのアンコンシャス・バイアス対策法

ただ、個人的にはこれだけで対策できる気がしないというのが正直なところです。(自分の弱さですね)

最後に、各思い込み犬についてもう少し詳しく解説して終わりたいと思います。

1.批判犬

「批判犬」は、自分や他人を厳しく批判する「べき思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、「自分はこうあるべきだ」「他の人はこうするべきだ」と考え、
理想通りにいかないと失望したり怒ったりします。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、テストで失敗したときに「自分はもっと勉強するべきだった」と自分を責めたり、
友達が約束の時間に遅れたときに「彼は時間を守るべきだ」と批判することです。
これにより、ストレスが増えたり、友達との関係が悪くなったりすることがあります。
対処法としては、自分にも他人にも優しくなることが大切です。自分の努力を認め、
ミスを成長の機会と捉えます。
また、他人にも寛容な態度を持つことで、より良い人間関係を築くことができます。
これにより、前向きな気持ちを持ち、健全な心理状態を維持することができます。

2.正義犬
「正義犬」は、物事を極端に白か黒かで判断する「白黒思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、何かが完全に正しいか完全に間違っているかのどちらかしかないと考えます。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、テストで90点を取っても満点でないと「自分は失敗だ」と感じるようなことです。
正義犬は完璧を求め、自分や他人に対して厳しくなりがちです。このため、ストレスが増えたり、
友達との関係が悪くなったりすることがあります。
対処法としては、完璧を求めずに物事にはグレーゾーンがあることを理解する
ことが大切です。
自分の努力を認め、他人にも寛容になることで、前向きな気持ちを持つことができます。
これにより、心のバランスを保ちやすくなり、自信を持って様々なことに
取り組むことができるようになります。

3.負け犬
「負け犬」は、自分を過小評価しがちな「卑下思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、自分の価値や能力を低く見積もり、失敗を大きく捉えてしまいます。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、テストで悪い点を取ったときに「自分はダメだ」「何をやっても無理だ」
と考えることが典型的です。
他の人と自分を比べて、自分が劣っていると感じることも多く、自信を失いがちです。
これによって、ストレスや不安が増え、さらに自尊心が低下します。
対処法としては、自分の良い点や成功した経験を思い出し、
自分の価値を再確認することが大切です。
また、他人と比べずに、自分自身の成長や進歩に注目することも重要です。
これにより、前向きな気持ちを持ち、自信を持って新しい挑戦に取り組むことができるようになります。

4.あきらめ犬

「あきらめ犬」は、「無力思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、何をやっても上手くいかないと感じ、挑戦する前から諦めてしまう傾向があります。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、勉強が苦手だと思い込んで、「どうせ頑張っても意味がない」と考えて勉強を諦めることです。
諦め犬は、失敗を恐れたり、自分には能力がないと感じたりすることが多いです。
これにより、自己成長の機会を逃し、自信を失いやすくなります。
対処法としては、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
例えば、簡単な課題をクリアすることで自信をつけることができます。
また、努力を続けることで、自分にもできることがあると実感できます。
無力思考を克服することで、前向きな気持ちを持ち、新しいことに挑戦する勇気を持つことができます。

5.心配犬

「心配犬」は、「不安思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、将来のことやまだ起きていないことを過度に心配し、不安に感じる傾向があります。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、テスト前に「失敗したらどうしよう」「全部忘れちゃったらどうしよう」
と心配しすぎて、勉強に集中できなくなることです。
心配犬は、小さな問題を大きく考えすぎてしまい、常に最悪のシナリオを想像します。
これにより、ストレスが増えたり、毎日が楽しくなくなったりします。
対処法としては、現実的に考えることが大切です。
まず、心配していることが本当に起こる確率を考えてみましょう。
また、心配ごとを書き出して、具体的にどう対処するか計画を立てると安心できます。
リラックスするための深呼吸や趣味を楽しむ時間を持つことも効果的です。
不安思考を和らげることで、心配犬の影響を減らし、毎日をもっと楽しく過ごすことができます。

6.謝り犬

「謝り犬」は、「自責思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、自分に責任がないことでも何でも自分のせいだと感じ、すぐに謝ってしまう傾向があります。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、友達が宿題を忘れたときに「自分がちゃんと確認しなかったからだ」と思ってしまうことです。
謝り犬は、自分を過度に責めることで、自己評価が低くなりがちです。
このため、ストレスが増えたり、自信を持てなくなったりします。
対処法としては、自分を責めすぎないことが大切です。
まず、問題が本当に自分の責任なのかを客観的に考えてみましょう。
また、自分の良いところや成功したことを思い出し、自信を取り戻すことも大切です。
友達や家族と話して、助けを求めることも有効です。自責思考を和らげることで、
謝り犬の影響を減らし、もっと前向きな気持ちで毎日を過ごすことができます。

7.無関心犬
「無関心犬」は、「回避思考」を持つ人のことを指します。
この思考では、問題や困難な状況を避けるために、あえて関心を持たないふりをします。

ここからは中学生でも理解できるように書いていきます。

例えば、テスト勉強が難しいと感じて「どうせやっても無駄だから」と考え、勉強しないことです。
無関心犬は、失敗やストレスを避けるために、何事にも無関心でいることが多いです。
これにより、成績が下がったり、友達や家族との関係が希薄になったりします。
対処法としては、問題に直面する勇気を持つことが重要です。
まず、小さな目標を立てて、それを達成することで自信をつけましょう。
また、興味を持てることを見つけて、それに取り組むことも効果的です。
友達や先生に相談して、サポートを得ることも大切です。
回避思考を克服することで、無関心犬の影響を減らし、より積極的で充実した生活を送ることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はレジリエンス研修で伝えたい7種類の思い込み犬ということで、思い込み犬をご紹介しました。

ぜひ書籍も読んでみてください。


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