管理職に教えたいハックマンとオルダムの職務特性モデル
管理職によって部下のモチベーションマネジメントも重要な要素かと思います。
今回は、職場満足とモチベーションの関係についての職務特性モデルについて書いてみたいと思います。
職務特性モデルとは
職務特性モデルは心理学者のハックマンと、経営学者のオルダムによって1975,1980年に発表された上図で表されるモデルです。
Hackman,J.R.&Oldham,G.R.(1980) Work redesign, Addison-Wesley.
モデルをざっくり解説していくと、左側の中心的職務次元に該当する5つの基本的特性が従業員に3つの臨界的心理状態というものを生み出し、その結果が仕事上の成果や、従業員のモチベーションに影響するということです。
それぞれの項目を少し細かく見ていきたいと思います。
中心的職務次元とは
まずは、5つの基本特性とされる中心的職務次元について見ていきたいと思います。5つの項目を簡単に紹介すると以下のようになります。
必要となる技能の幅が広いほど仕事の有意義性は高まる。
・仕事一貫性:仕事の最初から最後まで一貫性を持って関われるか。
一貫性が高いほど仕事で感じる有意義性は高まる。
・仕事有意味性:その仕事が他人の生活や仕事に重大な影響をもたらすか。
影響が大きいほど仕事で感じる有意義性は高まる。
・自立性:仕事のやり方の自由度や、裁量がどの程度与えられているか。
自立性が高いほど結果についての責任感は高まる。
・フィードバック:仕事の進捗や成果が、直接的で、明確な反応としてもたらされるか。
フィードバックが得られるほど、成果に対する知識が高まる。
臨海的心理状態がもたらす結果とは
上記で紹介した5つの基本特性が従業員に3つの臨海的心理状態をもたらし、結果として大きく4つの効果をもたらします。
興味/関心などの高い内発的動機づけが生まれる
・成長に対する高い満足感:自分の成長についての高い満足感が生まれる
・仕事一般に対する高い満足感:仕事/職場に対する高い満足感が生まれる
・労働の高い有効性:欠勤や離職率の低下などの効果が見られる
ただし、図にもある通り、個人差による調整要因があることに注意してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。管理職としてメンバーのモチベーションをマネジメントしていくにあたって職務特性モデルはぜひ知っておいて欲しい知識かと思います。