シリコンバレーでは当たり前?「1on1」のやり方
ここ数年のHR業界でのバズワードの1つに1on1が挙げられると思います。有名なところではヤフーさんが取り入れて成果をだして、書籍を出されています。
ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法 | ||||
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いろいろと調べてみると、1on1の具体的なやり方は会社によってまちまちで定型的なやり方が決まっているわけではないようです。
そこで今回は1on1のやり方のパターンを紹介したいと思います。
そもそも1on1とは
そもそも、1on1、または、1on1ミーティングは、上司と部下の1対1の定期的な対話の時間のことを指し、シリコンバレーではGoogleなどが導入し、話題になっています。
頻度や時間、その目的
定期的な対話の時間の部分ですが、月に1回という企業もあれば、週に1回という企業あり、頻度は様々です。
時間については1回あたり30分-1時間程度(多くは30分)となっています。
これまでの評価面談や会議との違いのはその人数と頻度と目的です。
人数は1on1という通り、1対1で会議より少なく、頻度は月に数回と評価面談より多く、目的は「部下のための時間」とされています。
この部下のための時間という部分ですが、会議や評価面談と異なり、上司からの情報共有ではなく、端的に言えば部下の話を聞く時間ということになります。
部下が抱えている問題や不安、モヤモヤを丁寧に聞き(傾聴)、質問によって深掘りし、適切なフィードバックを行うというのがポイントです。
具体的に何を話せばいいのか?
気になるのは30分や1時間という時間で何について話せばいいのか?というところだと思います。
1on1ミーティングについて扱ったこちらの書籍では話し合うテーマを7つに分けて紹介しています。
シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング― | ||||
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2.心身の健康チェック
3.モチベーションアップ
4.業務・組織課題の改善
5.目標設定/評価
6.能力開発/キャリア支援
7.戦略・方針の伝達
さらにこの7つを2つのステージに分けています。
1.プライベート相互理解
2.心身の健康チェック
3.モチベーションアップ
成長支援ステージ
4.業務・組織課題の改善
5.目標設定/評価
6.能力開発/キャリア支援
7.戦略・方針の伝達
まずは信頼関係づくりステージのテーマを扱い、上司と部下の信頼関係を築く、または確認してから成長支援を扱うテーマに移行するのが良いでしょう。
1on1を取り入れる前にやっておきたいこと
最後に、1on1ミーティングを自社で実施するにあたっては、上司の方にコーチング研修を受講してもらった方が良いと思います。
というのも、いくら他社で効果があったと言っても、いきなり1on1をやれ!と言われると、上司の方はさすがに下の画像のように、何をすればいいのかわからないと思います。
したがって、コーチングについての基礎的な研修を受講してもらい、傾聴や質問、フィードバックの仕方について学んでもらってから1on1をスタートすべきだと思います。