チームワークが良いチームは何が違うのか?
世の中にはチームワークの良いチームとそうでないチームがあります。
多くの場合、チームワーク良いチームの方がより良い成果を生み出します。
では、チームワークの良いチーム(以下、Aチームとします)のメンバーはそれ以外のチーム(以下、Bチームとします)よりも全員が優秀なのでしょうか?
必ずしもそうではないと思います。サッカーなどのチームスポーツではよく言われることですが、スター選手ばかりを集めても試合に勝てるとは限りません。
では、なぜAチームはBチームよりも成果がだせるのか?そこにチームワークの真髄があります。
では、チームワークが良いチームは何が違うのでしょうか。
チームワークが良いチームはここが違う!
まずは結論から。
2.チームの方針・戦略を明確に示すリーダーがいる
3.メンバーの強み・弱みを相互理解している
4.強みを伸ばし、弱みを克服するためのアドバイスが行われている
5.業務に追われているメンバーを主体的にサポートできている
6.役割と役割の間を埋める動きをできるメンバーがいる
7.事例の情報共有が行われている
8.雑談ができる関係性ができている
以下、それぞれについて少し細かく見て行きたいと思います。
チームワークとはなにか
そもそも、チームワークとはなんでしょうか。
弊社では1+1で2以上の成果をあげることとしています。
ディッキンソンとマッキンタイアによれば
としています。
対人行動全般と言われても少しわかりづらいのですね。そこで、彼らが作成したチームワークが良いチームが持つ7つの構成要素をサッカーチームと対比しながら見て行きましょう。
チームワークが良いチームが持つ7つの構成要素
1.チームの指向性
「メンバーが共通に持つ姿勢や性質」 のことを指す
サッカーの場合、メンバー全員がレギュラーを取る、試合に勝つ、優勝する、という共通の姿勢を持っていると思います。
あなたの企業・部門ではどうでしょうか。いい製品を作りたい、経営ビジョンを実現したい、年間目標を達成したい、どのレイヤーまでの意識を持っているでしょうか。
ビジョンについての関連記事はこちらをご覧ください。
理念浸透研修で伝えたい4人のレンガ職人の話
2.リーダーシップ
「リーダー(あるいは他のメンバー)がチームの方針と達成すべき課題について
明確に示していること」 を指す
サッカーの場合、監督やキャプテンに当たる存在で、チームの方針、戦略などを明確に伝えます。
その昔、ジュビロ磐田というサッカーチームにブラジル代表キャプテンのドゥンガという選手が入り、チームメンバーを叱りながらも明確な方針を打ち出すことでチームを優勝に導いたことがありました。
企業内の現実として自分のチームの方針を明確に示せているリーダーは少ないのではないでしょうか。
オーナー経営者や、カリスマ経営者が持つ力はまさにリーダーシップです。
リーダーシップに関連する記事はこちらをご覧ください。
リーダーシップの理論として有名な3理論
3.モニタリング
「自分以外のチームメンバーの活動に対する観察と認識」 のことを指す
これは、自分を含めたメンバーの強みと弱みを理解しているということが重要だということです。
サッカーポルトガル代表のエースであるクリスティアーノ・ロナウドがあの位置でボールを持ったら絶対に相手をかわすことができる、と他のメンバーが認識していたらあとはどのようにすればよいかは明確でしょう。
企業内では他のメンバーどころか自分自身の強みを認識している人も少ないと思います。
4.フィードバック
「モニタリングして得た情報や自分がもともと持っていた情報を他のメンバーに伝える行動」 のことを指す
サッカーチームではコーチやメンバーからのアドバイスや、
レギュラーから外れるなどの形でフィードバックを得ることができます。
企業内でも評価のタイミングでの面談などでフィードバックが与えられていると思いますが、成果へのフィードバックだけではなく、その人の強みを発見し、より強みを伸ばすためのアドバイスが必要かもしれません。
5.相互支援
「他のメンバーの課題遂行を支援したり,替わりに遂行したりする行動」 のことを指す
これには臨機応変さが求められる部分だと思いますが、サッカーではある選手へのマークが厳しく、普段通りのプレイができない場合、周りのメンバーがその選手へのマークを外すようなプレイをすることでサポートするなどが見受けられます。
ただし、これは試合に勝つ、というチームの指向性が一致しているから必然的にできることだとも言えます。
現実でも良いチームではトラブル対応に追われるメンバーをサポートするといった行為が自然と行われていますが、普段の人間関係や、チームの指向性によっては見て見ぬ振りということになるかもしれません。
6.相互調整
「他のメンバーの行動に呼応して行われるチーム活動」 のことを指す
サッカーではよく「連動性」という言葉で表現されますが、
誰かが動くことによって、その場所にスペースが生まれ、そのスペースを利用することで相手のプレッシャーのない状態でプレイできる、という相互調整が行われます。
企業内で言えば役割分担されたその役割と役割の間を埋める行動と言えるかもしれません。
役割を分担すればそこに間が生まれます。いやゆる部門の壁というものです。
その間を埋める活動がチームに連動性を生み出します。
7.コミュニケーション
「メンバー間の情報交換,適切な情報提供」 のことを指す
サッカーで言えば自分がどのようなプレイをしたいか、どんなタイミングでパスを出して欲しいか、そのプレイはどんな意図だったのかを話し合いながらプレイを修正していきます。
企業内でも事例共有などの形でどのようにしたらもっとうまくいくのか?
を共有しながら業務改善を行っていくと思います。
リクルート社ではトップセールスマンのノウハウ共有が行われることでメンバーが成長するといったストーリーが様々な書籍で書かれています。
しかし、現実的にもっと重要なのはノウハウの共有という意味でのコミュニケーションではなく、人間関係としてのコミュニケーションではないでしょうか。飲みニケーションなどはこの点で効果的な場合があるのかと思います。
まとめ
チームワークが良いチームはここが違う!
いかがでしたでしょうか。今回は良いチームの特徴を洗い出し、サッカーチームという例を使ってご紹介させていただきました。
最後にもう一度、良いチームはどこが違うのか?を振り返っておきましょう。
2.チームの方針・戦略を明確に示すリーダーがいる
3.メンバーの強み・弱みを相互理解している
4.強みを伸ばし、弱みを克服するためのアドバイスが行われている
5.業務に追われているメンバーを主体的にサポートできている
6.役割と役割の間を埋める動きをできるメンバーがいある
7.事例の情報共有が行われている
8.雑談ができる関係性ができている
上記のような活動ができているかどうかのチェックや、トレーニングとしてチームビルディング研修ではビジネスゲームが有効です。
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