今回はビジネスモデル研修で使える「経営デザインシート」とは?というテーマで、内閣府の知的財産戦略推進事務局が推奨している経営デザインシートを紹介したいと思います。


画像参照:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/redesign/pdf/taishou.pdf

経営デザインシートとは?

経営デザインシートは内閣府 知的財産戦略推進事務局が推奨している将来を構想するための思考補助ツール (フレームワーク)です。

上画像のようなワークシートに沿って考え、記入していくことで、会社の、または事業のこれからを考えることができるようになっています。また、そもそもの自社のビジネスモデルを振り返る、理解するきっかけにもなると思います。

そういう意味で、ビジネスモデル研修でも活用できそうです。
これまで、ビジネスモデル研修で利用するワークシートといえば、ビジネスモデルキャンバス(下画像)が比較的有名だったと思います。


画像参照:https://www.entre-gym.jp/report/tool/businessmodel_canvas/

ビジネスモデルキャンバスでは、「これまで」、または、「これから」のどちらか一方のビジネスモデルを書き出していくのに対して、経営デザインシートでは1枚のワークシートに「これまで」、と、「これから」の2種類を書き出すことが特徴的です。

実際、経営デザインシートは以下のように定義されています。

環境変化に耐え抜き持続的成長をするために、自社や事業の
(A) 存在意義を意識した上で、
(B) 「これまで」を把握し、
(C) 長期的な視点で「これから」の在りたい姿を構想する。
(D) それに向けて今から何をすべきか戦略を策定する。

引用:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/siryou01.pdf

経営デザインシートは下記からダウンロードできます。

経営デザインシート ダウンロードページ(首相官邸サイト)

経営デザインシートの書き方の特徴「バックキャスティング」

経営デザインシートの書き方の特徴を1つ上げるとしたら、バックキャスティングという思考法を用いることです。

バックキャスティング
画像参照:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/siryou01.pdf

バックキャスティングとは、上画像にある通り、今を出発点として未来を考えるのではなく、未来を出発点として、現在を考えるという考え方です。

正式な定義としては下記となります。

バックキャスティングとは、未来を予測する際、目標となるような状態を想定し、
そこを起点に現在を振り返って今何をすべきかを考える方法で、
いわば未来からの発想法である。

引用:https://www.nttcom.co.jp/comzine/no134/asuni/index.html

特にバックキャスティングはSDGsの文脈で利用されることが多く、現在の延長線上ではなかなか答えが見いだせないようなケースに、解決された未来をイメージし、それが実現するにはどんな事象・ターニングポイントが起こったのかを逆算し、現在の行動を考えるために利用されます。

経営デザインシートもバックキャスティングを利用して記入することで、まだ見ぬ未来をイメージし、そこから自社が何を行っていくべきか?を考えるためのワークシートとなっています。

ここまで書いてきて、具体的な書き方のイメージが湧きづらいと思いますので、経営デザインシートのホームページにも掲載されているメガネの販売で有名なJINSの作成したシートを掲載したいと思います。


画像参照:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/jins_02.pdf

右側のこれからを見ると「もはやメガネを使わない」と記載があり、単なるメガネ販売から、集中体験の提供、さらに、働き方改革を見据えていることがわかります。

まとめ

いかがでしょうか。今回はビジネスモデル研修で使える「経営デザインシート」とは?というテーマで、経営デザインシートをご紹介しました。自社でも使ってみましたがなかなか面白い未来が見えてきました。参考になれば幸いです。


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