キャリア教育で用いられる3種類のゲーム
今回は、キャリア教育で利用されるゲームの傾向について書いてみたいと思います。
若手向けのキャリア教育ではしばしば、受講者に仕事へのイメージを持ってもらうために
ゲームが利用されています。
弊社でも東京大学の藤本先生らのグループが開発された未来の職業を考えるキャリア教育ゲームジョブスタを提供しておりますが、これ以外にも世の中には多くのキャリア教育用ゲームが開発されています。
ジョブスタについてはこちらを御覧ください
今回はそんなキャリア教育ゲームをざっくり3つの種類にわけてご紹介したいと思います。
キャリア教育で用いられる3種類のゲーム
早速ですが、3種類のゲームとは下記となります。
⇒「ジョブスタ」や、小学生向けの「職業診断ゲーム わくわくワーク」など
2.職業体験をするゲーム
⇒「キャリアシミュレーションプログラム」や「パン屋激戦区ゲーム」など
3.人生観を考えるゲーム
⇒「死の疑似体験ワーク」など
1.職業自体について考えるゲーム
1つめは職業自体について考えるゲームで、前述のジョブスタも、小学生向けの「職業診断ゲーム わくわくワーク」も未来の職業を考えるというコンセプトは似ています。
自分のキャリアを考える上で、世の中にどんな職業があるのかを知ることは重要ですし、また、Youtuberという職業が20年前には存在しなかったように、未来に生まれる職業を考えることで自分の未来を考えることができます。
ジョブスタはまさに未来の職業を考えるゲームとなります。
実際にジョブスタを大学生のキャリア教育に利用した効果として下記のようなデータがでています。
詳しくは下記の記事をご覧頂ければと思いますが、簡単に書くと、キャリアに対する計画性や、キャリアに対する自己理解が向上しています。
大学生のキャリア教育にゲーム教材「ジョブスタ」を利用した効果
2.職業体験をするゲーム
2つめは職業体験をするゲームで、(独)労働政策研究・研修機構が開発したキャリアシミュレーションプログラムや、後述するパン屋激戦区ゲームなどがあります。
画像参照:https://www.jil.go.jp/institute/discussion/2010/10-05.html
上画像のキャリアシミュレーションプログラムは就職後の職業生活のイメージ(就業イメージ)を伝えるためのグループワーク型の授業/セミナー用教材です。対象は大学生2~3年生とされています。
一方、「パン屋激戦区ゲーム」は中学生を対象とした店の経営と収益の追求を仮想体験するキャリア教育向けゲームということで、仕事というものを疑似体験するゲームになっています。
パン屋激戦区ゲームの詳細については下記の論文を御覧ください。
ー「パン屋激戦区ゲーム」の開発・実施・評価一
上月彩香(株式会杜システムデイ)
吉永 潤(神戸大学)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasag/22/1/22_146/_article/-char/ja
上記の論文ではパン屋激戦区ゲームの効果として店員さんの接客や、商品の値段などをよく見るようになったというサービスの受給者から提供者への意識変革が見られているようです(下画像)
※論文より
3.人生観を考えるゲーム
3つめは職業というよりは人生というキャリアを考えるワークで、死の疑似体験ワークなどが挙げられます。
死の疑似体験ワークでは脳腫瘍が発覚した主人公になりきり、大切なものを手放していくプロセスの中で、自分にとって大事なものはなにか?に気づいていくワークとなります。
パーソルホールディングス株式会社様の公募型研修の実施レポートは下記よりご覧いただけます。
「死の疑似体験」から、自分にとって大切なものを考える。オンライン社内研修を実施
大学生向けに実施した事例(オンライン開催)はこちらをご覧ください。
キャリア教育として「死の疑似体験ワーク オンライン」を実施した結果
まとめ
なにより、ジョブスタもパン屋激戦区ゲームも多くの受講者が楽しかったと回答しておりゲームを用いたキャリア教育には一定の効果が見込めると思います。
ジョブスタの概要についてはこちらをご覧ください。
製品紹介ページはこちらとなります。
ジョブスタ製品紹介ページ
死の疑似体験ワークの概要についてはこちらをご覧ください。
製品紹介ページはこちらとなります。
死の体験ワークショップのやり方
今後のキャリア教育を考えるにあたって今回紹介した3つの種類のゲームをうまく組み合わせていければより効果的と考えています。
参考になれば幸いです。