バックキャスティングをカードゲームで体験するワークショップ
バックキャスティングとは、未来のありたい姿を起点に、そこから現在へ逆算して「今何をすべきか」を考える発想法です。SDGsやVUCA時代の新規事業立案で広く使われており、現状の延長線上では出てこないアイデアを生み出す手段として注目されています。
ただし、本格的なバックキャスティングのワークショップは未来洞察に時間がかかり、社内で実施するハードルが高いのも事実です。本記事では、企業研修を年間多数提供している弊社の知見をもとに、カードゲーム「ジョブスタ」を使って1〜2時間でバックキャスティングを体験する方法と、2026年に登場した「ジョブスタ×生成AI」の新しいワークショップ形式を紹介します。
バックキャスティングとは
結論: バックキャスティングとは、目標となる未来の状態を先に描き、そこから現在を振り返って「今何をすべきか」を考える未来起点の発想法です。

画像参照: https://www.kikakulabo.com/tpl-tm/ (現在はサービスを停止しているようです)
正式な定義は以下のとおりです。
そこを起点に現在を振り返って今何をすべきかを考える方法で、
いわば未来からの発想法である。
特にバックキャスティングはSDGsの文脈で利用されることが多く、現在の延長線上では答えが見いだせないようなテーマに対して、解決された未来のイメージを描き、そこから逆算して現在の行動を考えるために用いられます。
企業においては、現状の顧客の課題解決や自社製品・サービスの改善というフォアキャスティング的な思考ではなく、少し遠い未来から逆算した発想で新製品・サービス・組織設計を考えることで、今までに出てこなかったアイデアが生まれる可能性があります。
フォアキャスティングとの違い
結論: フォアキャスティングが「現在の延長線で未来を予測する」のに対し、バックキャスティングは「ありたい未来から逆算して現在を設計する」点が決定的に違います。
両者の違いを表で整理すると以下のようになります。
| 観点 | フォアキャスティング | バックキャスティング |
|---|---|---|
| 起点 | 現在の延長線 | ありたい未来 |
| 得意分野 | 既存事業の改善・需要予測 | 新規事業・社会課題解決 |
| 時間軸 | 1〜3年の短中期 | 10〜30年の長期 |
| 弱点 | 非連続な変化を捉えにくい | 未来洞察に時間がかかる |
| 主な用途 | 売上計画・在庫予測・KPI設計 | SDGs・新規事業・組織変革 |
両者は対立するものではなく、短期はフォアキャスト、中長期はバックキャストと使い分けるのが理想です。
バックキャスティングが注目される背景
結論: 不確実性が高いVUCA時代において「現状の延長線」で考えても答えが出ない課題が増えたため、未来起点で逆算するバックキャスティング的発想が重要になっています。
注目される理由は主に3つあります。
1. SDGsと2030年問題
SDGs(持続可能な開発目標)は2030年というゴールを先に設定し、そこから逆算して各国・各企業が何をすべきかを考える典型的なバックキャスティング型の枠組みです。気候変動・脱炭素・人権などの課題は、現状からの改善積み上げでは到底間に合わないため、未来起点で抜本的な変革が求められています。
2. VUCA時代の新規事業
Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)が高まる時代では、過去の延長線で立てた事業計画がすぐに陳腐化します。「3年後の市場予測」よりも「20年後にありたい姿」を起点に考えるほうが、ぶれない事業の軸を作れます。
3. 生成AIによる予測の民主化
2024年以降、生成AIが普及したことで「現在の延長線の予測」は誰でもAIに任せられるようになりました。だからこそ人間には「どんな未来をありたいと思うか」という意思決定そのものが問われており、バックキャスティングの重要性が再認識されています。
バックキャスティングをどうやってやるのか?
結論: バックキャスティングを実施する方法は大きく2つあります。専門コンサルへの依頼と、自社内での実施です。後者は時間がかかるため、本記事ではジョブスタを使った短時間化の方法を提案します。
1つめはバックキャスティングやシナリオプランニングに特化したコンサルティング会社に依頼し、ワークショップを実施してもらう方法です。
例えば、上記書籍の「シナリオ・プランニング」も出している株式会社フューチャーセッションズさんがその分野のプロフェッショナルとして挙げられます。
株式会社フューチャーセッションズ HP
2つめは、自分たちで始めてみる方法です。どこかのバックキャスティングを用いたワークショップに参加し、その手法を学んで社内で実施する流れになります。
ただし、本格的なバックキャスティングのワークショップは時間がかかります。特に「少し遠い未来・ありたい未来」を考えるパートだけで、楽しさと難しさが相まって少なくとも1時間は必要になります。
ジョブスタを使った短時間ワークショップ
結論: 弊社のキャリア学習ゲーム「ジョブスタ」を使えば、未来洞察パートをカード化することで、バックキャスティング・ワークショップを1〜2時間に短縮できます。

上画像は弊社製品のジョブスタというカードの一部です。ジョブスタには画像左側の今から20年以内に起きる未来がイベントカードとして提供されています(約15種類)。
例えば上画像のようにロボットの普及が今より進んだ未来に、画像右側のインダストリーカードに記載された「観光・食」の産業がどのように変化するのかを考えていきます。
※企業内で実施する場合にはインダストリーカードは使わずに自社の業界ということでも良いと思います。
このように20年以内に起きうる未来をカード化した製品を利用することで、未来洞察部分を省略し、それに対して自分たちがどうするかを考える時間にフォーカスすることでワークショップ全体を1〜2時間程度に短縮できます。
2026年3月現在、ジョブスタの導入社数は約90社、受講者満足度は4.9(5点満点)となっております。

最新の満足度はこちらからご覧いただけます。
弊社ではジョブスタの購入はもちろん、レンタル形式によって、特に大人数での実施に対してコストを抑えて実施することが可能です。

ジョブスタについては下記スピーカーデックも御覧ください。
ジョブスタ×生成AIで進化したワークショップ
結論: 2026年から提供を開始した「ジョブスタ×生成AI」では、受講者が生成AIと協働して未来の職業を考え、Gemini 2.5が100点満点でアイデアを採点する新しいワークショップ形式が体験できます。
1. 3ラウンド構成で「人間 vs AI vs 協働」を体験
ジョブスタ×生成AIでは、以下の流れでワークショップを進めるのがおすすめです。
2ラウンド目: 生成AIと一緒にアイデアを考える
3ラウンド目以降: 自由(人間+AI+チーム議論)
1ラウンド目で「自分の発想の癖」を自覚し、2ラウンド目で「AIの発想との違い」を感じることで、AI時代に人間が発揮すべき独自性が明確になります。
2. Gemini 2.5による100点満点採点
考えたアイデアを専用システムに投稿すると、Gemini 2.5が100点満点で採点してフィードバックを返します。実現可能性・独自性・社会的インパクトといった観点で評価されるため、参加者は自分のアイデアの強み弱みを客観的に把握できます。

3. 「自分は何を面白いと思うのか」を問い直す体験
生成AIが何でも答えてくれる時代だからこそ、「自分は何を面白いと思うのか」「どんな未来をありたいと思うのか」という問い直しが重要になります。ジョブスタ×生成AIは、AIを活用しながらも、最終的に人間の意思を取り戻すワークショップとして設計されています。
開発元の東京大学 藤本教授は ReHacQチャンネルでもこのコンセプトについて語っており、企業の新規事業立案や大学のキャリア教育で活用が広がっています。
ジョブスタ×生成AIの詳細は以下の記事をご覧ください。
生成AIを活用したゲーム型研修|ジョブスタ×生成AI
バックキャスティングについてよくある質問
Q1. バックキャスティングは新規事業以外にも使えますか?
組織変革・キャリア設計・地域づくりなど幅広く使えます。「3年後の自分のキャリア」のような中期テーマよりも、「10〜20年後に自分はどんな働き方をしていたいか」のように長期で考えるテーマで効果が出やすいです。
Q2. 生成AIを使うとアイデアが画一的になりませんか?
ジョブスタ×生成AIは、あえて「1ラウンド目は人間だけ」と分けることで、AIに引きずられる前に自分の発想を出すよう設計されています。AIは「思考の補助線」として使い、最終的な意思決定は人間が行うというスタンスを取れば、画一化のリスクは抑えられます。
Q3. ワークショップに必要な人数と時間は?
少人数(4〜6名)から大人数(100名超)まで対応可能です。所要時間はカード版・生成AI版ともに1.5〜2時間が目安です。短時間でバックキャスティングを体験できるのが、ジョブスタ最大の特長です。
まとめ
バックキャスティングは「ありたい未来から逆算して現在を設計する」発想法で、SDGs・新規事業・キャリア設計といった長期テーマで威力を発揮します。
ただし、本格的なバックキャスティング・ワークショップは未来洞察に時間がかかるため、社内導入のハードルが高いという課題があります。弊社のキャリア学習ゲーム「ジョブスタ」を使えば、未来洞察をカード化することでワークショップを1〜2時間に短縮でき、さらに2026年から始まった「ジョブスタ×生成AI」では Gemini 2.5を使ったAI協働型ワークショップも体験できます。
「現状の延長線では出てこないアイデアを生み出したい」「AI時代に人間が何を面白いと思うかを問い直したい」という企業様は、ぜひジョブスタの導入をご検討ください。
ジョブスタをやってみたい! という企業様はまずは下記から資料をお問い合わせください。
※同業他社様からのお問い合わせはご遠慮ください。
