NASAゲームを用いた理念浸透研修
NASAゲームと言えばコンセンサスゲームということで、本来は合意形成やダイバーシティなどを体験し、学習できる研修プログラムですが、今回は理念浸透研修のワークとしてNASAゲームを活用する方法について書いてみたいと思います。
先日、とあるIT企業様の社員総会にてNASAゲームを実施させていただきましたが、社員総会の中でビジョンなどについてディスカッションするということでしたのでゲーム後の振り返りではそれに合わせてセミカスタマイズさせていただきました。実施後、役員の方からもとても好評でしたので、NASAゲームが理念浸透研修にどうつながるのかをご紹介したいと思います。
NASAゲームを用いた理念浸透研修
※画像は弊社で提供しているNASAゲームキットとなります。
理念浸透研修といってもまずはNASAゲームを実施します。NASAゲームは月で遭難した宇宙飛行士という設定で、手元に残った15個のアイテムに対して基地(母船)に無事にたどり着くために1〜15までの優先順位をつけてもらうというゲームです。
まずは1人で考え、その後それぞれの回答を持ち寄って最後はチームとしての意見にまとめるという形になります。
NASAゲームについての詳細はこちらから御覧ください。
NASAゲーム実施の流れ
ゲーム後の振り返りで理念浸透についての解説を入れていくのが特徴です。
まず、下記の資料を用いて、合意形成がなぜ難しいのかを解説していきます。
合意形成は人と人の意見が異なるために必要となりますが、ではなぜ人と意見が異なるのか、それを4つの要因で示しています。
4つの要因のうち、情報や解釈の違いは話し合いのなかで把握・共有しやすいのですが、目的や価値観は他の人も同じだと思い込みがちであるため話し合いの中で出てこない傾向があります。(下図)
目的や理念を共有できていないと起こること
ここまでの話をミッション・ビジョン・バリューの理念の関係に当てはめると以下のようななります。
⇒価値観とかくとバリューのようですが、ゲームで言う「全員で生き残る」という
本質的な価値観は存在意義(ミッション)と言えるでしょう。
・ビジョン:目的・ゴール
⇒ゲームでは、基地まで移動するか、助けが来るまで待つか、
という目的が一致していないと話し合いが混乱します。
・バリュー:解釈・判断
⇒バリューは日常の情報に対する解釈や、悩んだときの判断に影響を与えます。
1つ1つの判断がバリューに基づいたものであればビジョンの実現に近づきます。
ここで言いたいことは、ビジョン=目的を全員が理解できているかどうかが重要だということです。NASAゲームでも同様ですが目的が共有されていないと(=ビジョンが浸透していないと)物事の優先順位が大きく変わってしまいます。
ゲームを通してビジョンが共有されていないとどういうまずいことが起こるのか?を疑似体験して頂き、その後、改めて、自分たちのビジョンを共有していただきます。
4人のレンガ職人の話
理念浸透に関連する小話として有名なのが4人のレンガ職人の話です。
道端でレンガを積んでいる4人の職人に、
通りがかった男が「君たちは、何をしているんだい?」
と尋ねた。
1人目は、「レンガを積んでいる」と答えた。
2人目は、「お金をもらうために働いている」と答えた。
3人目は、「国で一番の教会を建てている」と答えた。
4人目は、「私は国民の心のよりどころをつくっている」と答えた。
4人のレンガ職人の話の中で、目的や理念について語っているのは何人目の職人でしょうか?
人によっては3人目と回答されると思いますし、4人目と回答される人もいると思います。より本質的な目的や理念は4人目でしょう。
もし、職人たちが手段ばかりに注目し、目的や理念を共有・理解していない場合、国で一番豪華な教会が完成するかもしれないが、それは、国民の心のよりどころにならない可能性があります。
先ほども書きましたが、NASAゲームでも目的や価値観が共有できていないと手段・優先順位が変わります。
このようにゲームと振り返りを通して、ビジョンの重要性を理解頂き、その上で改めてビジョンを語ることで理念浸透につなげることができます。
NASAゲームを利用した理念浸透研修を実施したい方へ
弊社ではNASAゲームを実施するにあたってカード、ボード、運営スライド(ppt形式)、ワークシート(PDF形式)、ファシリテーター向け動画マニュアルのレンタルによる提供を行っております。
有料となります。
という方は下記お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
なお、解答のみ知りたいというご要望はお断りしております。
解答等は資料をご購入頂いたお客様のみお伝えしております。
資料のご請求は下記お問い合わせフォームよりお願いします。
※同業他社様からのお問い合わせはご遠慮ください。