リーダーシップ開発のACSモデル|CCL提唱のアセスメント・チャレンジ・サポート3要素を解説するインフォグラフィック

【結論】リーダーシップ開発におけるACSモデルとは、米国のCCLが提唱した、アセスメント(自己理解)、チャレンジ(挑戦)、サポート(支援)の3要素を組み合わせる育成フレームワークです。
リーダー育成を単発の研修で終わらせず、3つの要素を連動させて設計することで、効果的な成長を促せます。
自社の施策を棚卸しし、手薄な要素を補うアプローチが有効です。

目次

1. ACSモデルとは|CCLが整理したリーダーシップ開発の3要素
2. Assessment(アセスメント)|自分の現在地を知る
3. Challenge(チャレンジ)|コンフォートゾーンの外に踏み出す
4. Support(サポート)|挑戦を支える人と仕組み
5. ACSモデルを人事施策に落とし込むとき
6. まとめ
7. よくある質問
8. リーダーシップ開発|「スピードタッチ」導入をご検討の方へ

リーダーシップ開発に関わる人事担当者・研修設計者の方向けに、ACSモデルを紹介します。米国の非営利教育機関CCL(The Center for Creative Leadership)が提唱した枠組みで、2025年現在も世界中のリーダーシップ開発プログラムで土台となっている定番モデルです。

ACSモデル

図の通り、ACSモデルはAssessment(アセスメント)/Challenge(チャレンジ)/Support(サポート)の3つの輪が重なり合い、真ん中でリーダーとしての成長成果が生まれる、という考え方を示しています。3要素の頭文字を取ってACSモデルと呼ばれます。

ACSモデルとは|CCLが整理したリーダーシップ開発の3要素

ACSモデルを提唱したCCL(The Center for Creative Leadership)は、米国を拠点にリーダーシップ開発の研究・実践を行う非営利教育機関です。

The Center for Creative Leadership|https://www.ccl.org/

ACSモデルが示しているのは、“リーダーは研修1回では育たず、3つの要素が揃うことで成長する”ということです。

要素 内容 欠けると起きること
Assessment(アセスメント) 自己理解・現状把握・変化のきっかけ 変わる必要性を感じない
Challenge(チャレンジ) 手の届かない目標や困難で成長する 現状維持で成長が止まる
Support(サポート) 上司・同僚・家族・仕組みからの支援 挑戦が続かず途中で折れる

以下、3要素をそれぞれ掘り下げます。

Assessment(アセスメント)|自分の現在地を知る

アセスメントは、自分の強み・弱み・リーダーとしての傾向を客観的に把握することです。「変わる必要があるのだ」と自覚する出発点が、ここで生まれます。

具体施策 内容
360度評価 上司・同僚・部下からの多面評価
エンゲージメントサーベイ 自分のチームの状態と、自分のマネジメントの関連を見る
性格・資質診断(MBTI/クリフトン/DiSC等) 自分の認知・行動の傾向を把握
リーダーシップ行動のセルフチェック PM理論・サーバントリーダー診断など

PM理論とは?4つのリーダーシップタイプと無料診断テスト

リーダーシップ理論とは?SL理論・PM理論など10種類を一覧解説

Challenge(チャレンジ)|コンフォートゾーンの外に踏み出す

チャレンジは、現在の自分ではやや手が届かない目標・困難に向き合って成長することを表します。

コンフォートゾーン

コンフォートゾーン(居心地の良い領域)に留まっていては成長は望めず、少し背伸びが必要なストレッチゾーンに出ることで、リーダーとしての筋肉が育ちます。

具体施策 内容
ストレッチアサインメント 難易度の高い業務・プロジェクトに意図的に配置
MBO/OKR 達成60〜70%の挑戦的な目標を設定
ビジネスシミュレーション ゲーム型研修で意思決定・リスクを疑似体験
異動・越境学習 部署異動・出向・社外プロジェクトへの参画

CCLのリーダーシップ開発プログラムでは、ビジネスシミュレーション(ゲーム型研修)を通じて、本番では体験しにくい意思決定・判断を疑似的に積ませる方法がよく採用されます。

OKRのやり方〜KRの設定と因果ループ図〜

【スピードタッチ】講師不要!チームで「ストレッチ目標」のコツを1時間で体感

Support(サポート)|挑戦を支える人と仕組み

サポートは、上司・同僚・家族・メンターなどの人の支援、そして表彰・研修制度・メンター制度などの仕組みを含みます。挑戦が続くための”燃料”にあたる要素です。

サポートの種類 具体例
業務支援 やり方を教える・情報を共有する・タスクの配分を調整する
精神支援 話を聴く・ねぎらう・承認する
内省支援 質問で気づきを促す・フィードバックをする
仕組みのサポート メンター制度・コーチング・表彰制度・研修

特に中原淳氏『職場学習論』で整理されている3つの支援(業務支援・精神支援・内省支援)は、上司・同僚からのサポートを設計する際のチェックリストとして便利です。

職場における3つの支援

NIOSHの職業性ストレスモデルが教えてくれること

OJTトレーナーのためのコーチングスキル〜GROWモデル〜

ACSモデルを人事施策に落とし込むとき

【要点】ACSモデルを人事施策に落とし込むことで、自社のリーダーシップ開発における「手薄な要素」を特定し、効果的な処方箋を設計できます。例えば、研修効果が現場で持続しない場合はChallengeとSupportの強化、管理職の自己理解不足にはAssessmentの導入、成長停滞にはChallengeの機会提供が有効です。

リーダーシップ研修を設計する際に、ACSモデルを当てると“どの要素が自社では手薄か”が見えてきます。

自社の状態 手薄なACS要素 処方箋
研修はやっているが現場に戻ると変わらない Challenge+Support 研修後のストレッチ課題+上司の支援を設計
評価は厳しいが育成されない Support 1on1/メンター/内省支援の導入
管理職が自分の強み弱みを言語化できない Assessment 360度評価・診断・自己理解ワークの導入
仕事が易しすぎて成長が止まっている Challenge 異動・越境・難度の高いPJに配置

リーダーシップ理論そのものの全体像を押さえたい方は、以下の記事もあわせてどうぞ。

部下に仕事を任せる際の7つのステップ

最もチームビルディングが必要なのは管理職?

まとめ

【要点】ACSモデル(Assessment/Challenge/Support)は、リーダー育成を自己理解、挑戦の機会、周囲の支援という「3つの輪」で設計する考え方です。自社のリーダーシップ開発施策を棚卸しする際、この3要素のうち手薄な輪を特定することで、次の具体的な打ち手が見えてきます。

ACSモデル(Assessment/Challenge/Support)は、リーダー育成を単発の研修ではなく、自己理解+挑戦の機会+周囲の支援という”3つの輪”で設計するための考え方です。

ACSモデル

自社のリーダーシップ開発施策を棚卸しする際、3要素のうち手薄な輪はどれかを問うだけで、次の打ち手が見えてきます。

よくある質問

Q. ACSモデルとはどのようなフレームワークですか?

ACSモデルは、米国のCCLが提唱したリーダーシップ開発のフレームワークで、Assessment(自己理解)、Challenge(挑戦)、Support(支援)の3つの要素が重なり合うことでリーダーが成長するという考え方です。単発の研修に留まらず、これら3要素を体系的に組み合わせることが重要とされています。

Q. ACSモデルにおける「アセスメント」の具体的な手法には何がありますか?

アセスメントは、自身の強みや弱み、リーダーとしての傾向を客観的に把握するためのプロセスです。具体的な手法としては、360度評価やエンゲージメントサーベイ、MBTIやDiSCなどの性格・資質診断、リーダーシップ行動のセルフチェックなどが挙げられます。

Q. 「チャレンジ」の要素を研修や日々の業務に組み込むにはどうすればよいですか?

チャレンジを促すには、現在の能力よりも少し高い目標に挑む「ストレッチゾーン」での経験が必要です。実業務でのストレッチアサインメントやMBOの設定のほか、ゲーム型研修のスピードタッチなどを活用して、リスクのない環境で挑戦と失敗を疑似体験させる方法も効果的です。

Q. 「サポート」が不足するとリーダー育成にどのような影響がありますか?

サポートが不足すると、高い目標に挑戦しても途中で挫折したり、モチベーションが維持できなくなったりします。上司や同僚による業務支援・精神支援・内省支援といった関わりに加え、メンター制度やコーチングなどの仕組みを整えることで、挑戦を継続できる環境を作ることが不可欠です。

Q. 自社のリーダー育成施策にACSモデルをどのように応用すればよいですか?

まずは自社の既存施策を3要素に分類し、どこが手薄になっているかを棚卸しします。例えば「研修後の現場実践(チャレンジ)や上司の支援(サポート)が足りない」といった課題が見つかれば、研修後にストレッチ課題を設定し、1on1などの内省支援を組み合わせることで施策全体を最適化できます。

Q. スピードタッチはどのような研修で、オンラインでも実施可能ですか?

チームでストレッチ目標の設定と達成プロセスを体験できるゲーム型研修です。対面での実施が難しい場合はオンライン版もご検討いただけます。価格や実施方法の詳細はスピードタッチの資料請求よりお問い合わせ時にご案内します。

リーダーシップ開発|「スピードタッチ」導入をご検討の方へ

ACSモデルのChallenge(挑戦)を短時間で体感できるゲーム型研修として、チームで「ストレッチ目標」の設定と達成プロセスを1時間で疑似体験するスピードタッチがあります。Assessmentで自分の現在地を知り、Supportの有無を実感しながら挑戦する体験は、リーダーシップ開発の導入研修として最適です。

弊社では、ACSモデルの”Challenge”に該当する体験として、ストレッチ目標を扱うゲーム型研修「スピードタッチ」をご用意しています。数字を順番にタッチするシンプルなルールの中で、どこまで速く達成できるかをチームで挑戦する過程で、目標設定・振り返り・再挑戦のサイクルが自然に回ります。

【スピードタッチ】講師不要!チームで「ストレッチ目標」のコツを1時間で体感

スピードタッチ

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この記事を書いた人

千葉 順
千葉 順
株式会社HEART QUAKE 代表取締役
元法政大学兼任講師(キャリアデザイン論)
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