前回の記事で、変革型リーダーが持つ4つの要素(4つのI)について書きましたが、今回は変革型リーダーがどのようにして生まれるのか?、人がどのようにして変革型リーダーになっていくのか?について書いていきたいと思います。

なお、変革型リーダーが持つ4つの要素についてはこちらを御覧ください。

変革型リーダーシップの4つのI (アイ)

変革型リーダーは内省する

タイトル通りではありますが、変革型リーダーシップを高めるには内省経験が重要であることがわかっています。

なお、この記事は下記の論文を参考にしてお届けしております。

内省経験が変革型リーダーシップに与える影響
−中小企業後継経営者を対象とした実証分析を通じて−

八木(2010)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/ronbun1005_04.pdf

変革型リーダーシップ 内省

まずは結論からですが、論文によれば、内省経験は変革型リーダーシップに対する大きな影響を持っていることがわかっています。

その理由として、変革型リーダーは内省によって、現実に起きている事象と、自分の持っているメンタルモデルの歪みを察知し、現実に合わせて自分自身のメンタルモデルを変革することができる、とされています。

内省経験とは

では、変革型リーダーシップに大きな影響を与えている内省経験とは具体的にどのようなものを指し、論文中でどのように測定しているのか?という点に移りたいと思います。

論文中では内省経験を測定するために著者自身が2008年に開発した内省経験尺度を用いていることがわかります。

しかしながら、本論文中にはその尺度についての詳細は記載されておらず、引用によれば中小企業後継経営者の内省経験がもたらすリーダーとしての有効性の向上という別の論文に記載されているようです。

と、ここまで書いておいて大変恐縮なのですが、上記論文の閲覧が現時点でできておらず、また、著者の書籍 「内省とリーダーシップ」も現在は発売されていないようで、残念ながら内省経験尺度について現時点で内容を把握できておりません。。。

経験学習尺度

そこで、この記事では内省経験とは具体的にどのようなものなのか、をお伝えするために、別の尺度である経験学習尺度内省的省察についてお伝えできればと思います。

ちなみに、上画像にあるとおり、経験学習尺度においては、内省的省察が業務能力に大きな影響を持っていることがわかります。

経験学習尺度における、内省的省察の設問は以下のとおりです。

内省的省察
・必要な情報を集めて、経験したことを分析する
・経験したことを多様な視点から捉え直す
・自分の仕事の成功や失敗の原因を考える
・様々な意見を求めて自分の仕事のやり方を見直す

つまり、上記のような行動を普段から取れている人は経験学習尺度上、業務能力が高く、また、変革型リーダーシップに大きな影響を与えると考えられます。

なお、経験学習尺度についてはこちらを御覧ください。

経験学習の診断を行うための16項目の尺度

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は内省経験尺度の詳細についての情報をお届けできず申し訳ございませんでしたが、
内省経験が変革型リーダーシップに大きな影響を持っていること、また、他の尺度である、経験学習尺度の内省的省察の項目から内省経験とは具体的にどのようなものを指すのか?をご紹介しました。

内省経験尺度についてはリサーチができ次第、またご紹介できればと思います。


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