体を動かすスポーツ型チームビルディングの効果
今回はチームビルディングアクティビティの効果について書いていきたいと思います。特に、体を動かすスポーツ型チームビルディングの効果について触れていきたいと思います。
チームビルディングの施策の1つとしてスポーツを行うというのは、社内運動会を始めとして昔からよく行われています。
バブルサッカーのイメージ画像
ちなみに、チームビルディングの施策はスポーツを含めて大きく4つあると考えています。
⇒ワールド・カフェや、飲み会も対話と言えるかもしれません
2.アクティビティ
⇒ヘリウムリングや、ロゲイニングなど屋外でできるワークなど
3.ビジネスゲーム
⇒NASAゲームや、野球のポジション当てゲームなど
4.スポーツ
⇒ブラインドサッカーや、バブルサッカー、社内運動会など
詳しくはこちらを御覧ください。
知っておきたいチームビルディングの手法4選
では、スポーツを通じたチームビルディング施策にはどんな効果が期待できるのか?を見ていきたいと思います。
体を動かすスポーツ型チームビルディングの効果
今回は下記の論文を参考にしていきたいと思います。
参加者に対する質問紙調査による検討
佐々木 全、小川 嘉文
岩手大学教育学部附属教育教育実践総合センター研究紀要
第19号 161−170,2020
上記の論文ではタグ・ラグビーというスポーツを通したワークショップの効果について分析しています。
画像参照元:札幌市ホームページ
https://www.city.sapporo.jp/sports/jigyou/rugby.html
タグラグビーとラグビーの大きな違いは以下のように説明されています。
攻撃側の選手のタグ(腰につける帯状の用具)を獲ることが象徴的である。
このタグラグビーを高校生・大学生・社会人の混合チームで実施し、質問用紙を用いて質問に回答してもらい、その結果を分析したとのことです。
その結果を分析したものが下の図表です。
対人関係促進を意図した「タグラグビー・ワークショップ」の成果と課題 表2,図2より
左の表は質問項目についての満足度を1〜5で回答してもらった結果と、チームビルディングの目的の1つである「仲が深まった」と各項目の相関係数を表したものになります。
そして、右の図はそれをマトリックス形式にまとめたものです。これを見ると、図右上からQ9の「仲間はチームに貢献した」とQ5の「プレーの成果を喜び合った」は満足度も高く、かつ、「仲が深まった」との相関も高いことがわかります。
一方、Q13「カットインできた」やQ10「タグがとれた」といった個人の成果は、「仲が深まった」との相関が低いことがわかります。
これを見てみると、仲間との「感覚の共有」というのがキーポイントなのかもしれません。
論文の総合考察では以下のように述べられています。
そのプロセスにおいて,参加者相互の役割関係と感情交流が必然として生じ,
その結果として対人関係が促進される
まとめ
いかがでしたでしょうか。体を動かすスポーツ型チームビルディングの効果としては、役割分担による目標の達成感と、その後の感覚・感情の共有というものが挙げられるのだと思います。
特に、感覚・感情の共有というものが、現代の仕事の中では薄れている可能性もあるのでスポーツでのチームビルディングが効果的なのかもしれません。
ぜひ論文の方も見てみてください。
参加者に対する質問紙調査による検討
佐々木 全、小川 嘉文
岩手大学教育学部附属教育教育実践総合センター研究紀要
第19号 161−170,2020