エフェクチュエーションを体験から学ぶビジネスゲーム研修
今回は最近話題のエフェクチュエーションを体験から学ぶビジネスゲーム研修についてご紹介したいと思います。
エフェクチュエーションとは?
まずは、そもそもエフェクチュエーションって何?ということについて軽く紹介しておきたいと思います。
「熟達した起業家に対する意思決定実験から発見された、
高い不確実性に対して予測ではなくコントロールによって対処する思考様式」です
吉田 満梨,中村 龍太.
エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」 (p.19). Kindle 版.
つまり、エフェクチュエーションは起業家特有の思考ということになります。
より具体的に書けば、起業家が新規事業を立ち上げる際の思考法となります。
熟達した起業家の新規事業立ち上げのプロセスは以下のようだと説明されています。
なお、エフェクチュエーションには5つの原則があります。
インディアナ大学のサラス・サラスバシー教授によって提唱されました。
5つの原則についての解説は過去記事をご覧ください。
新規事業立ち上げのためのエフェクチュエーションの5原則
エフェクチュエーションをビジネスゲームで体験する
「トレード&グロース」
エフェクチュエーションの理論は頭では「なるほど、そういうものか」とわかると思いますが、実際に実行するのは難しいものだと思います。熟達した起業家特有の思考をそんなに多くの人が身につけているわけはないですからね。。。
そこで、弊社ではビジネスゲームという一種のシミュレーション環境においてエフェクチュエーションの高い不確実性に対して予測ではなくコントロールによって対処する思考様式を体験してもらう研修を提供します。
そのビジネスゲームがが「トレード&グロース」です。VUCAのような高い不確実性を再現したビジネスゲームとなっています。
なお、ゲームの目的はゲーム終了時の事業価値の最大化です。
ゲームとしては、開始時に各チームには7枚のカードが配布されます。(各チームには異なるカードが配布されます)
そして、次がこのゲームの特徴なのですが、このゲームのルールも情報カードに記述されており、各チームはルールの一部しかわかっていません。
したがって、エフェクチュエーションの原則の手中の鳥のように今、見えている情報や所与の手段だけでゲームを進めていく必要があります。
これはいわゆるハグルというゲームの形式を取っています。
※ハグルについては過去記事をご覧ください。
アイスブレイクに使える交渉ゲーム「ハグル」
例えば、以下のようなルールカードがあります。
つまり、誰も全体のルールや事業価値を最大化する方法を完全には知らないという状態でゲームがスタートします。
そこで、他のチームが持っているルールカードを把握するために情報共有を行ったり、事業価値を最大化するすためにカードを交換するための交渉をすることになります。
ここでクレイジーキルトの原則や、飛行機のパイロットの原則が必要となります。他のパートナーと協力したり、情報を集めるというコントロール可能な活動に集中する必要があるのです。
チームを超えたコミュニケーションを取る必要があるのもこのゲームの特徴です。
また、ゲームの途中で全体のルールが変わる場合があります。(下記情報カードのNo.2の発動)
このときにレモネードの法則という思考が重要となります。起きた変化をうまく活かせるかが重要になるわけです。
とここまでトレード&グロースがエフェクチュエーションと関連していることを説明しながら解説してきましたが、許容可能な損失についてはゲームではあまり満たせてない要素となります。
このあたりはゲームのあとの解説でご紹介する、という形式になります。
いかがでしたでしょうか。今回はエフェクチュエーションを体験から学ぶビジネスゲーム研修ということで「トレード&グロース」をご紹介しました。
ゲーム型研修は、“実践の前の疑似体験”として非常に効果的です。混乱、試行錯誤、対話、合意形成……といった現実と似た構造の中で体感することで、参加者にリアルな気づきを与えます。
実施に興味のある方は下記のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
【実施時間】1時間半〜3時間(3時間の場合はゲームを2回実施)
【予算】
・講師派遣:20万円〜