“採用弱社”の戦略論をシリーズでお届けしております。
なお、学生から見たネームバリューや認知が弱い企業 = 採用弱者、または、採用弱”社”に向けた記事となります。

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”採用弱社”の戦略論

面接官トレーニングの目的とは?

今回のテーマは面接官トレーニングについてです。
面接官トレーニングと言えば「面接官による応募者の見極め力」を強化する目的で実施されるケースが一般的ですが、面接官トレーニングではこれ以外にも行うべき目的があります。

そこで今回は、採用弱社が新卒採用で面接官トレーニングの活用を検討する上で押さえておきたいポイントをご紹介します。
まずは結論から。

1.自社の求める人物像の理解度を高める
2.面接官としての態度・聞いてはいけない質問を知る
3.信頼関係構築の方法を知る
4.面接で動機付けをするための方法を学ぶ

1.自社の求める人物像の理解度を高める

ADKが新卒採用選考官経験者100名(20代後半~40代前半)に対して実施した調査によると、
自社の新卒採用で、会社に必要な人物像について「非常に理解している」と回答した人は36%、「なんとなく理解している」と回答した人は59%とあります。


画像参考:「新卒採用に関する意識・実態調査」【株式会社ADKホールディングス調べ】

会社に必要な人物像を「なんとなく理解している」状態の面接官が自社に適した人材を見極めることは難しいと言わざるを得ません。
そこで、面接官が自社の求める人物像の理解度を高めるために、面接官トレーニングを行うことは効果的です。

具体的には必要な人材のペルソナを描くということが考えられます。このような欲しい人材のペルソナを描く採用手法はペルソナリクルーティングと呼ばれています。
※ペルソナリクルーティングについてはこちらの記事を御覧ください。

欲しい人材が集まらない採用担当者のためのペルソナリクルーティング

2.面接官としての態度・聞いてはいけない質問を知る


画像参照:https://re-katsu.jp/career/contents/enquete/201603.html

上図のRe就活の「面接時に志望度が下がってしまう瞬間は何ですか?(3つまで選択)」アンケート結果によれば面接官の態度や性格が応募者の志望度を下げることがわかっています。

これは、こちらが応募者を見極める前に、応募者から面接官が見極められてしまう、という結果になっているということです。

採用弱社では応募者自体が少ないのに、せっかく応募してくれた学生をこのような理由で取り逃してしまうのは大きな痛手です。そこで、見極める、の前に、不快な印象を与えないための基礎的な知識の提供を面接官トレーニングで行うことはとても効果的です。

3.信頼関係構築の方法を知る

2つめの不快な印象を与えないことができれば、次に考えたいのは信頼関係の構築です。

採用弱社では採用強社に比べて、会社の知名度、福利厚生の充実度など企業としてのスペックで勝負するとなかなか勝てないというのが実際のところだと思います。そうなると、逆に勝てる要素があるのは「人」ということで、応募者との信頼関係の構築が志望度の向上、内定承諾につながる可能性があります。

具体的にはカウンセリングなどで使われる4つの関わり行動などが有効です。

関わり行動

4.面接で動機付けをするための方法を学ぶ

最後は動機付けです。面接官の役割は見極めだけではありません。面接官は動機付け(志望度アップ)の役割も担っています。

新卒採用市場が売り手市場の今、特に、引く手あまたの優秀層を採用したい場合においては「いつ、どうやって動機付けをするのか?」が優先課題になります。

また、アイデムの調査によると、内定を獲得している学生に、入社予定企業に対して、“この企業で働きたい” “働くのが楽しみ”など、入社意欲が高まったタイミングを聞いたところ、最も回答を集めたのは「面接・試験段階」で37.2%という結果が出ています。


画像参考:2018年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査(2017年9月1日状況)P19 株式会社アイデム 人と仕事研究所調査

具体的には、応募者が就職先として気になっているポイントを把握し、それに対して、自社の魅力を伝えることが有効です。

重要なのは、単に自社の魅力を伝えるのではなく、応募者が気になっているポイントに対して自社の魅力を伝えることです。面接官が自社の魅力だと感じていても、応募者にとって重要なポイントでなければ志望度は上がりません

応募者が気になっているポイントを知るには弊社のワークスタイルトランプを利用することも1つです。

ワークスタイルトランプについてはこちらを御覧ください。

「理想の働き方」を見える化するトランプ型キャリア支援ツール ワークスタイルトランプ

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は面接官トレーニングの目的として「応募者の見極め以外」の要素に目を向けて解説しました。


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