これからのオフィスに求められる10個の役割
今回はこれからのオフィスに求められる10個の役割ということで、現在(2022年3月)はコロナ禍でリモートワーク(もしくはハイブリッドワーク)をされている方も多いと思いますが、近い将来、様々な制約が解除されたとして、オフィスはどのような役割を持つのか?ということをご紹介したいと思います。
ということで、早速結論から。それが下図のABWの10の活動というものです。
画像引用:「ABW」という新しい働き方 84%が生産性向上を実感!
https://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/6634/Default.aspx
各項目を説明する前にABWについて簡単に紹介していきたいと思います。
ABWについては過去記事にも書いたのですが、アクティビティ・ベースド・ワーキングと呼ばれる、活動内容に合わせて最適な環境を自由に選択できるというオフィス形態です。1990年代にオランダのコンサルティング会社のヴェルホーエンによって提唱されました。日本では、2019年にイトーキさんがヴェルホーエンと協業契約を結ばれています。
過去記事:ABWについて
簡単に書けば従業員の活動からオフィスを再設計するという感じでしょうか。
では各項目をそれぞれ簡単に紹介していきたいと思います。
1人で働く
まずは1人で働くことを前提としたオフィスの3つの役割です。
⇒中断されることのない高いレベルの集中が求められるような個人作業
まずは高集中するための設備で、資料作成やプログラミングなど、高集中して仕事ができる設備があると良いよね、ということです。
イメージとしてはこんな感じのブースでしょうか。
画像引用:https://www.webjapan.co.jp/press/meeting-booth/
⇒短い会話や質問などを交えメンバーと場を共有しながら行う個人作業
こちらはみんな同じ場所にいるけど、ちょっと会話するぐらいのコワーキングスペースのような形態です。
イメージとしてはこんな感じのコワーキングスペースでしょうか。
画像引用:https://contentz.jp/
⇒物理的には一人が行う、バーチャル上でのコラボレーション
コロナ禍で増えてきたのがWEB会議、Zoom営業ではないでしょうか。
Wifiが速くて、音が気にならないブースが家の近くにほしいと思っている人も多いと思います
イメージとしては駅ナカになるようなブースが増えると良いですよね。
画像引用:https://fashionmarketingjournal.com/2018/11/stationwork.html
2人で働く
ここからは2人で働くことを前提とした設備となります。
⇒二人が近距離で横並びになり、じっくりと行う作業
エンジニアの世界ではペアプログラミングという文化があり、1人がプログラミングするのをもう1人が確認しながら作業することがあります。一見、非効率なようですが、致命的なミスに気づかずあとからやり直しになったり、最悪の場合、納品(リリース)してから改修に追われるよりはマシ、というわけです。
イメージとしてはこんな感じですが、それ用に別の設備が必要かというとそうでもないので、フリーアドレス制度があれば良さそうな気もします。
画像引用:https://about.yahoo.co.jp/hr/linotice/20180925.html
⇒二人もしくは三人で行う議論や会議。予約でも突然でも良い。
「ちょっといいですか?」から始まる2、3人の議論や、1on1もここに含まれるでしょうか。(いや、含まれないとすると1on1の行き場が無い気がします)
画像引用:https://www.okamura.co.jp/company/topics/product/2010/post_10.html
しかし、1on1となると、もう少し個室感があったほうが良い気がします。しかし、ハラスメントなどのことを考慮すると下画像のようにドアは透明の方がいいのでしょうか。
画像引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1912/25/news002.html
3人以上で働く
ここからは3人以上で働くことを前提とした設備となります。
⇒新たな知識やプロセスを構築するために行う三人以上の協働活動。
いわゆるブレスト(ブレインストーミング)を行うための設備となります。
必要な備品はホワイトボード、大きな模造紙が置けるようなテーブルが考えられると思います。また、普通の会議室よりもリラックス感があるようなカラフルな雰囲気が良さそうですね。
画像引用:https://www.wework.com/ja-JP/ideas/growth-innovation/10-conference-rooms
⇒計画の進捗を整理・議論するための三人以上の計画された会議。
こういう会議がすっかりオンライン化されてしまったので昔のことが思い出せなくなってしまっていますが、昔はこういう会議が多かったですよね。(今も多いよ!という方もたくさんいるかと思います。)
イメージとしては長机があって、前にプロジェクターやモニターがあって、人がたくさん・・・という感じでしょうか。この手の会議が面白いと思ったことは無いですが、企業としては必要な活動なのでしょう。
画像引用:https://www.kaigishitu.com/meeting-hacks/detail/useful-info/article06/48/
⇒三人以上のグループによる知識共有。主にプレゼンターが話す。
成果報告会や、社内勉強会といった活動のための設備ですね。
イメージとしては下画像のように大きいスクリーンが前方にあって、横に台があってPCをつないで投影、という形ですね。
画像引用:https://currentia.co.jp/recruit/427/
その他
ここからはその他の活動を行う設備です。
⇒仕事から隔絶し、チャージや心身の切り替えを行う。
仕事が一段落して、ちょっと休憩して、次の仕事に取り掛かろう、となった時、リチャージする設備があると良いですよね。
下のGoogleのようはスペースがあることはなかなか無いと思いますが、
画像引用:https://www.pinterest.jp/pin/419397784033632995/
ちょっとしたカフェテリアが設置されている企業は多いのではないでしょうか。
画像引用:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1708/14/news021.html
⇒特別な設備を必要とする専門的な業務。
最後は専門作業を行う設備です。IT業界で言えばサーバールームなどが挙げられるでしょうか。
画像引用:https://sensing.matsushima-m-tech.com/
調理設備が必要という業界もあるでしょう。
画像引用:https://www.pinterest.jp/pin/324822191854850283/
この当たりは業界によって異なってくると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はこれからのオフィスに求められる10個の役割ということで、ABWの10の活動から、具体的なイメージ画像を使ってご紹介しました。
なお、冒頭で説明した通り、日本では、2019年にイトーキさんがヴェルホーエンと協業契約を結ばれており、ハーバード・ビジネス・レビュー21年8月号にイトーキさんのこれからのオフィスについて特別広告企画が掲載されています。こちらの記事もぜひご覧ください。
P.74,75
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