女性活躍推進研修で使えるグループワークのアイデア

今回は女性活躍推進研修で使えるグループワークのアイデアを紹介します。「頭で理解する」だけで終わらない、男女・役職間の認識差を体感できる設計です。後半では、弊社のカードゲーム「女性活躍推進フラグカード」もご紹介します。
そもそも女性活躍推進とは
ちなみに、女性活躍推進とは以下のように記述されています。
by Wikipedia
法制度面では、女性活躍推進法(「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」)が整備されています。2019年改正法の施行により、常時雇用する労働者が101人以上の事業主には令和4年(2022年)4月1日から、女性の活躍状況の把握・課題分析、数値目標の設定、行動計画の策定・公表、情報公表が義務化されました。さらに2023年以降は、男女間賃金差異の公表(常時雇用301人以上)が人的資本開示のなかで重要指標となり、投資家・取引先からの関心も高まっています。
厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ
日本は管理職や役員の女性比率が低い
経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(BCG)が2017年に発表したレポート『女性の活躍推進を日本企業で達成するには』によれば、日本は諸外国と比較して管理職や役員の女性比率が低いことがわかっています。

上画像の右端の日本は、全従業員における女性比率は44%と遜色ないものの、管理職は欧米諸国の約3分の1、役員は欧米諸国の約6〜10分の1という大きなギャップがあります。このレポート以降、内閣府『男女共同参画白書』や経済産業省『なでしこ銘柄』でも同傾向が繰り返し指摘されており、2026年現在も構造的な課題が残っています。
レポートでは、この状況を生む4つの課題が挙げられています。
| BCGが挙げた4課題 | 現場での表れ方 |
|---|---|
| 仕事と家庭のバランスが難しい | 出産・育児後の時短勤務で昇進ラインから外れる |
| ロールモデル不足 | 身近に目指せる女性管理職・役員がいない |
| 昇進意欲のギャップ | 本人の意欲低下ではなく、期待されていないことが要因 |
| 組織カルチャー | 長時間労働・対面前提の意思決定が残っている |
女性活躍を推進するために取るべき施策とは?
企業として女性活躍を推進するために取るべき施策は、制度(時短・フレックス・在宅)、機会(アサインメント・登用)、意識(アンコンシャス・バイアス対策)に分けて考えるのが実務的です。女性活躍推進研修は、その中で意識と機会の土台を整える位置づけにあります。
BCGレポートには、女性マネジャーとシニアマネジャー(多くは男性)の間で有効施策の認識ギャップが大きいというデータが掲載されています。

左が女性マネジャーが有効だと考える取り組み、右がシニアマネジャー(主に男性)が有効だと考える取り組みで、同じ施策でも重視度が大きくズレていることが読み取れます。
グループワーク:女性マネジャーTOP10を当てろ
ここで紹介するグループワークは、このBCGデータを教材として活用するものです。
| 項目 | 設計 |
|---|---|
| 参加人数 | 1グループ4〜6名×複数グループ |
| 所要時間 | 60〜90分(解説・対話含む) |
| 準備物 | BCGレポートの施策15項目カード/順位シート |
| ゴール | 男女・役職間の認識差に気づき、自社の施策を見直す |
進め方は以下の通りです。
2. 各グループで「女性マネジャーのTOP10に入ると思う施策」を話し合って選ぶ
3. 順位を揃えてグループごとにシートに記入
4. BCGレポートの正解(女性マネジャー側TOP10)を開示
5. 自分たちの回答と正解のギャップを検証し、気づきを共有
テレビ番組の帰れまテンに近い感覚で、適度な競争とユーモアが入り、堅苦しい研修になりにくいのが利点です。
グループ分けの工夫
同じワークでもグループ分けを変えるだけで、見える景色が変わります。
| グループ構成 | 引き出せる気づき |
|---|---|
| 女性のみ/男性のみ | グループ間の回答差から「性別で見えている景色の違い」を可視化 |
| 男女混合 | 議論中の発言量・反応の差そのものが学びになる |
| 管理職と非管理職を分ける | 役職による優先順位の違いを可視化 |
| 部署横断 | 自部署の常識が業界常識ではないことに気づける |
注意点として、「女性だから必ず左側の施策を求めているわけではない」ことを冒頭で共有してください。BCGのデータはあくまで傾向であり、1人ひとりは違うというメッセージを最後に落とすことが、アンコンシャス・バイアス対策にもなります。
レポートでは、女性活躍推進施策の分類を女性と男性の認識の違いを踏まえてまとめています。

※単発の研修が右下に来ていますが、ここまでの内容を認識してもらうには必要なプロセスですよね。
まとめ
女性活躍推進研修の定番ワークとして、BCGレポートの認識ギャップデータを教材に使う方法を紹介しました。自分たちの答え合わせをする中で、「違う景色が見えていること」を体感でき、アンコンシャス・バイアスへの気づきにもつながります。女性活躍推進法の情報開示・男女間賃金差異の公表といった制度面の対応と、現場の認識変化の両輪で、2026年以降も続く組織変革を設計していきましょう。
ここまで引用してきた画像は下記レポート内にあるものです。ぜひレポート本体もご覧ください。
ボストン コンサルティング グループ『女性の活躍推進を日本企業で達成するには』
女性活躍推進フラグカードによる研修

弊社では女性活躍推進研修で使えるカードゲーム「女性活躍推進フラグカード」を提供しております。
「子の急な発熱への対応」「お茶出し・幹事が女性に偏る」「褒め言葉に潜むマイクロアグレッション」「管理職候補に女性が挙がりにくい」など職場のあるある場面をカードで判断し、男女の認識ギャップを見える化することで、講義では生まれにくい「自チームの課題」としての当事者意識を引き出します。

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