ワークエンゲージメントが社員の健康と業績を向上させる
「ワークエンゲージメント」というキーワードが注目を集めています。
簡単にいえば「仕事を楽しんでいる」ということになるでしょうか。
ワークエンゲージメントが注目を集めているのは近年、「メンタルヘルス対策」や「健康経営」など、社員の身体的・精神的な健康が業績にプラスの影響を与えるというデータが報告されていることも一躍買っているでしょう。
ちなみに、ワークエンゲージメントと対を成す概念として「バーンアウト」が挙げられます。
バーンアウトとは「燃え尽き症候群」のことです。
ワークエンゲージメントと仕事の要求度ー資源モデル
ワークエンゲージメントについて語る上で外せないモデルが仕事の要求度ー資源モデル(JD-Rモデル)です。
見て頂ければ分かる通り、ワークエンゲージメントは健康・組織アウトカムにプラスの影響を与えます。
組織アウトカムには「業績」だけではなく、「離職の意思(の低下)」や「コミットメント(の向上)」なども含まれます。
そして、ワークエンゲージメントは「仕事の資源」にプラスの影響を受けます。
仕事の資源はさらに「個人の資源」と「組織の資源」に分けることができます。
※ワークエンゲージメントの書籍などでは「個人の資源」と「仕事の資源」に分けていますが、少しわかりづらいと感じましたので「組織の資源」とさせていただいています。
具体的にそれぞれの資源とはどういうものか?を見ていきましょう。
まず、「個人の資源」には「自己効力感」や「楽観性」「レジリエンス」などが
挙げられます。
また、「組織の資源」には「社会的支援」や「自立性」が挙げられます。
具体的には「上司や同僚の支援」、「仕事のコントロール(権限)」「公正な人事評価」「成長の機会」などが挙げられます。
これらの「仕事の資源」が「ワークエンゲージメント」を高めると共に、「心理的ストレス反応」を下げる効果があります。
図にある通り「心理的ストレス反応」の低下もまた、健康や組織アウトカムの向上に繋がるのです。
まとめ
ワークエンゲージメントを高めるためには「仕事の資源」を高めることが必要で、「仕事の資源」には「個人の資源」と「組織の資源」が存在する。
特に「組織の資源」とは「上司や同僚の支援」、「仕事のコントロール(権限)」「公正な人事評価」「成長の機会(研修など)」が挙げられる。
参考:ワーク・エンゲイジメント ポジティブ・メンタルヘルスで活力ある毎日をワーク・エンゲイジメントに注目した個人と組織の活性化ミドルマネジャーの職場環境と従業員のワーク・ライフ・バランス