NVCで叱る4要素(観察・感情・ニーズ・リクエスト)と対をなす怒る4要素(判断・分析・批判・命令)の左右対比インフォグラフィック

【結論】部下を効果的に叱るには、NVC(非暴力コミュニケーション)が提唱する「観察・感情・ニーズ・リクエスト」の4つの要素を取り入れることが重要です。
「判断・分析・批判・命令」による叱責を避け、自身の感情や期待を率直に伝えることで、相手に受け入れられやすい指導が実現します。
アサーティブ・コミュニケーションのDESC法とも親和性が高く、ビジネスの現場で良好な人間関係を築くスキルとなります。

NVC(非暴力コミュニケーション)というコミュニケーションの方法をご存知でしょうか。

NVCはNonviolent Communicationの略で、名前だけみると「暴力」という単語の印象が強く、なんだか怖い名前に見えますが「非」暴力ですのでご安心下さい。

NVCの詳細については別の機会で書くとして今回は新入社員や部下を「叱る」というシーンでNVCがどのように使えるのか、を書いていきたいと思います。

NVCの4つの要素

【要点】NVC(非暴力コミュニケーション)では、対立を防ぎ円滑な意思疎通を図るために、自他の心の動きを整理するアプローチが用いられます。この手法は、客観的な捉え方や内面の理解を重視する非暴力的な関わり方と、主観的な決めつけや他者への強要につながる暴力的なコミュニケーションという、対照的な性質を持つそれぞれの要素を対比させることで定義されています。

NVCでは以下の4つの要素を重要視しています。

A.NVCの4つの要素

1.観察(事実)
2.感情
3.ニーズ
4.リクエスト

これと対をなす4つの要素も挙げておきましょう。

B.対をなす要素

1.判断
2.分析
3.批判
4.命令

Aの4つの要素が非暴力コミュニケーションだとすると、対をなすとされるBの4つの要素は「暴力的なコミュニケーション」と言えます。

NVCの具体例

【要点】NVC(非暴力コミュニケーション)を用いた叱り方は、相手に受け入れられやすいのが特徴です。NVCの4つの要素である「事実・感情・ニーズ・リクエスト」は「叱る」ことに対応しており、判断や批判といった「怒る」対応とは異なります。この4要素はアサーティブ・コミュニケーションのDESC法とも強い対応関係があり、併せて学ぶことでより実践的に活用できます。

具体的に、会議に遅れた部下を叱るシーンでAとBの要素を比べてみましょう。まずはBの方から。

Bの要素による叱り方

また遅刻かよ。いつも遅刻してるよね。(判断)

やる気あるの?(分析)

社会人としてどうかと思うよ。(批判)

2年目なんだしもっとしっかりしろよ。(命令)

文章で読むときついなーと思いますが、実際は社内ではよくあるコミュニケーションスタイルではないでしょうか。

続いてAの方です。

A(NVC)の要素による叱り方

1か月の間で、3回目の遅刻だよね。(事実)

正直、悲しいよ。(感情)

お前に期待してるからなおさらだよ。(ニーズ)

しんどいなら無理のない時間で設定するから言ってくれ。(リクエスト)

いかがでしょうか。Bに比べればAの方が怒られた側が受け入れられやすいのではないでしょうか。

「叱る」と「怒る」の違いを整理すると以下のようになります。

怒ると叱るの違い 比較表

NVCのAの要素はまさに「叱る」に対応し、Bの要素は「怒る」に対応していることがわかります。詳しくは「叱る」と「怒る」の違いとは?もご覧ください。

NVCについてより深く学びたい方にはこちらの書籍がオススメです。

また、NVCの4つの要素(観察・感情・ニーズ・リクエスト)はアサーティブ・コミュニケーションのDESC法(描写・表現・提案・結果)とも対応関係が強く、併せて学ぶとより実践的です。

NVCは「感情」を大事にしている

Aの文章の方が叱り方としては適切なのはなんとなくわかりますが、実際に現場でAの方法をやってみましょう、と言われると難しい気もします。

これは、ビジネスの世界で「悲しい」とか「寂しい」といった「感情」を言葉で表現することがなんとなくタブー化されている(幼稚に思われる)
からだと思います。

ビジネスは論理や数値といった感情を除いたもので語るべきであるというイメージの方が強いと思います。

NVCは「人の感情」に注目し、自分がどう感じたか、相手に何を期待しているかを伝えることで、友好的な人間関係を構築することを助けてくれます。

実践するには少しトレーニングが必要ですが、部下を持つ人にはぜひとも知っておいて欲しいコミュニケーション方法です。

感情についてはプルチックの感情の輪も参考になりますので合わせてご覧ください。

管理職研修で伝えたい「感情の一覧」〜プルチックの感情の輪〜

まとめ

NVC=非暴力コミュニケーション

NVCの4つの要素=
1.観察(事実)
2.感情
3.ニーズ
4.リクエスト


この記事を書いた人

千葉 順
千葉 順
株式会社HEART QUAKE 代表取締役
元法政大学兼任講師(キャリアデザイン論)
→ 詳しいプロフィール

関連記事

人気記事

お知らせ

関連記事

記事内検索

カテゴリ別

注目されているタグ

HEART QUAKE サポート
TOPに戻る
お問い合わせ